CREALの信託口座導入!変わるソシャレン業界
この記事はCREALの信託口座導入に関する雑記です。
記事の内容
- CREALが信託口座を導入!
- 信託口座による信頼性について
- 分別管理はこんなに危険だった
- ソシャレン業界はFX業界の後追い
黎明期を過ぎ淘汰の時代を過ぎ
ソシャレン業者も生き残りが明確になってきました
CREALの導入した信託口座に注目です
CREALが信託口座を導入!
2017年頃から「みんクレ」「ラキバン」「MANEO」などの期失案件が連続して悪名が広まったソーシャルレンディング。
しかし悪質業者が減っていった中で参入してきた「Funds」「FANTAS」などの業者は透明性が高い不動産型CFの仕組みを採用しており、以前の匿名性が高く裏でなにをやっていたかわからないソシャレンよりも格段に安全性が高まっています。
さらに新業者の1つでもあるCREALはまた一つ安全策を実施しました。
投資家の未投資預り金を信託銀行の信託口座にて分別管理を始めたのです。
この度CREALではお客様の未投資資金をより安全に管理するために、
信託銀行への分別管理を実施することになりました。信託銀行を活用し、自社が保有する資産とは明確に分別して管理することで、
お客様の未投資資金をより安全に保護することができます。:CREALメールマガジンより
信託口座のメリット
この信託口座のメリットは大きく分けて3つあります。
- 第3者の監視の目が入る
- 差し押さえの対象外になる
- 受益者代理人が資産の返還を行う
簡単に言えば資産保全を「第3者に任せる」ことになります。
後述するように分別管理はただ口座を別にしているだけであり、業者に悪意があれば横領などをしたい放題です。
しかし信託口座を利用することによって、口座の資産管理を顧客でもなく業者でもない第3者に任せることにより、監視の目が入り横領などができなくなります。
さらに管理が別であるため業者の破綻時にも差し押さえ対象外になり、返還も代理人が行ってくれます。
このように万一の時、お金の管理を全く別の3者がやってくれるために横領や差し押さえといった心配から解放されるわけです。
FX会社トレーダーには常識の信託口座
この信託口座の仕組はFXトレーダーではよく聞くかもしれません。
これはFX会社が義務として行っている信託保全の仕組みそのものですね。
かつてFX会社も2008年頃から業者の悪質事件が続発し、顧客資産の横領や夜逃げ、トンズラなどが相次ぎました。
それの対策として金融庁はFX会社に顧客資産の信託保全を義務付け、それ以降FX会社の横領事件はなくなりました。
ソーシャルレンディング業界はFX業界の後追いをしているようですね。
(参考画像:DMMの信託保全スキーム)
今までの分別管理の危険性
業者の意志ひとつで横領できる
多くのソーシャルレンディングでは顧客からの預り金を自社の資産とは別口座で管理していると説明しています。
つまり分別管理です。
しかしこの分別管理は単に別々の口座に分けているだけで、出し入れは自由です。
そのため悪意があればすぐに顧客のお金に手を付けられます。
この業者のさじ加減ひとつで横領ができてしまう仕組みというのが今まで非常に危ういものだったのです。
分別管理では横領した過去のFX会社
さらに監視している第三者もいませんので、本当に分別管理しているかどうかなど会社を信じるしかありません。
過去のFX会社においても分別管理と言っておきながら、実は会社の資産と顧客の資産を一緒にして、横領しまくっていた業者も過去にはいました。無論、そのような業者は最終的に顧客資産の使い込みが発覚して逃亡しています。
倒産・破綻時に債権の対象になりうる
さらに分別管理の資産は名目上は「その業者の資産」と捉えられます。
つまりその業者が破綻してしまった場合、差し押さえの対象となってしまうケースがあります。
破綻した業者の信用の低さもあって資産が帰ってくる可能性は極端に低いのです。
過度な信頼をすべきでもない
とはいえ、今回の信託口座がなされるのはCREALが預かっている顧客の未投資資産にすぎません。
CREALに入金したけど、投資はせずにCREALに預けたままの資産だけが対象なんですね。
この度CREALではお客様の未投資資金をより安全に管理するために、
信託銀行への分別管理を実施することになりました。信託銀行を活用し、自社が保有する資産とは明確に分別して管理することで、
お客様の未投資資金をより安全に保護することができます。
融資先のお金は別問題
ソシャレン・クラクレ業者は一旦業者に入金してから融資先へ資金を融資する仕組みであるので、お金の大半は融資先に移ってしまうのです。
つまり資金リスクがあるのは融資先であり、融資先の資金が保全されているわけではないんですね。
ソシャレン業者の問題の大半は融資先で起こっているのでそれに対する防衛策にはなりません。
投資家の資産を預かる業者は少ない
実際に信託口座を導入せずに顧客の未投資資産を預からない選択をした業者もいます。
有名な大手業者「SBIソーシャルレンディング」や海外投資で有名な「クラウドクレジット」などは一時期顧客資産を預かっていましたが、リスクがあると判断し、資金を預かることを中止しています。
もちろんその際、顧客資産は無事戻ってきましたよ。
それからは両社ともに案件への申込みを行い、確定してから振り込みをする形となりました。
今大手業者で顧客資産を預かっているのはownersbooksとmaneoくらいでしょうか。その意味ではmaneoは危険ですね・・・
CREALも顧客資産預かりを止めるという判断ができたはずですが、信託口座を導入する判断をしました。
これは管理人の私見ですが、CREALは後発業者であり資金を一旦引き出されてしまうと大手業者へ流れてしまうリスクが高いと判断。自分のところの案件へ投資をする機会を少しでも残そうとこの判断に至ったものと考えます。
信託保全導入自体は素晴らしい
とはいえ、こういった顧客資産の防衛策をやってくれる業者は今までなかったわけですし、業者の信頼性という意味ではCREALが行ったことは非常に良い行為と判断できます。
みんクレやラキバン、maneoもそうですが、ソシャレン業者の問題というのは融資先と業者がグルになっているパターンが多かったわけですし、ソシャレンで一番重視するのは業者の信頼性です。
その点おいて、わざわざコストをかけて信託口座を導入してるCREALの信頼性は高いと判断してもいいのではないでしょうか。
一旦離れた人も、この機会にソシャレンではない、透明性の高い不動産型CFに投資をしてみてはいかがでしょうか。