とんでもなく広がる公立学校と私立学校の教育費格差

ゆとり教育によって高額化した私立教育費

学歴社会が社会問題となった頃、
政府はそれを緩和するためにゆとり教育を打ち出しました。
政府はゆとり教育を促進し、「勉強しなくてもいいよ」 という風潮を広めました。

しかしこの政策は結果としてみなさんご存知の通り、公立学校の腐敗や教師の質の低下、すさまじい学力の低下と勉強への意欲の低下を招き、分数の計算ができない大学生や尊敬語と謙譲語の違いがわからない社会人などを生み出しました。

これに危機感を感じた親たちは、子供たちを有名学校へ進学させようと再び受験戦争を始め、競争が激しく教育費も高額になり始めました。高額になった教育費は低所得者には払えるものではなくなり、どんどん教育格差が広がり始めるのです。

歴然たる合格率の差をたたき出し、ブランド力が増す私立教育

学年別での教育費格差

公立学校と私立学校の教育費推移を見ると、お受験と中学受験の時期に金がたくさんかかる!

上の図は学年別の公立・私立中高の教育費の推移を表したものです。

ご覧のように公立学校と私立学校の教育費格差はどんでもないものです。幼稚園の時点で、すでに2~2.5倍もの格差が生じています。そしてなによりも教育費格差が生じているのが小学校からの急激な私立学校の教育費の伸びです。これは画面にも記したようにお金持ちが入学する小学校、中学校における 「お受験」、「中学受験」 によるものが大きいのです。その格差は一番大きい小学1年生において公立が30万に対し、私立が170万もかかることから約6倍もの教育費格差が起きているのです!

オール公立とオール私立の教育費の総額差

オール公立とオール私立との層教育費の格差

上の図は公立・私立の学校をすべて同じオール公立とオール私立で通った場合の教育費の総額差がどれだけ出るものかをグラフ化したものです。ご覧のように学年別のとんでもない教育費の差は、大学へ行く前にもこれだけの教育費格差を生み出しています。

多くの人が通った公立の学校で高校まで行っても総教育費は500万円以下ですみます。

しかし高額な教育費がかかる私立学校ですべての教育課程を終えると、総額で1600万円にも達する大金がかかってしまうのです。しかも、この私立の学費は平均的なものであって、もっと教育費がかかるところでは、総額2000万円以上かかることもあるのです。以前は、公立と私立の教育費格差は2倍程度まででおさえられるといわれていましたが、一部で激化する私立学校との教育費格差は、実に3倍から4倍にも達しているのです。

こんなにお金がかかるのですから、低所得層の親のうちには ”諦め” のムードが広まっています。

広がる格差社会化で低所得者の親たちは高学歴を諦め始めた!

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