TATERUFundingに投資した資金が無事返還される
TATERUは8月31日不正融資が発覚している
2018年8月31日、不動産投資や不動産のソーシャルレンディング事業を行うTATERU(元インベスターズクラウド)が不正融資を行ってきたことが発覚しました。スルガ銀行の不正融資の事件からそう時間がたっていなかったために、「またか!?」と思った方も多かったことでしょう。
そんなTATERUですが、実は事件発覚の前に低額ではあるもののTATERU Fundingに投資をしていました。
TATERU Fundingに出資した理由について
TATERU FundingはTATERU主力のアパート経営ではなく、アパート運営に出資するソーシャルレンディングの一種です。1万円からできるとあってアパート経営ような大きな資金がいらないこと、クリック1つで終了する手軽さが魅力でした。
他にも担保設定において投資家はTATERUよりも返済順位が高い優先出資者になる仕組みになっています。これはもし投資物件において損害が発生した場合、まず劣後出資者であるTATERUが損害を補填し、それでも補いきれない場合にのみ優先出資者である投資家の資金が欠損するという順序設定になっています。
つまりリスク部分を多くTATERUが受けているわけであり、投資家のリスクは相対的に低くなるという点も魅力的に写りました。
なにより東証一部上場企業であるという肩書もかなり影響を受けて、信用してしまった面はあります。
- 1万円からできる投資資金の低さ
- クリックだけで決定できる手軽さ
- 東証一部上場企業だからという信用
- 担保設定で優先出資者となる
TATERUってどんな企業なのか
TATERUは新鋭の不動産運営・アパート運営の不動産事業社です。以前はインベスタークラウドという社名で活動し、上場まで果たしていました。2018年4月にブランド名であるTATERUに社名も変更していました。
広告塔にはあの人気サッカー選手「本田圭佑」選手を起用するなど、かなり広告にも力をいれておりここ数年で一気に成長してきた企業でもありますが、一説には創業当初から不正に手を染めていたという話まで出るなどまともに会社の話を信用できない状況です。
事件以降TATERUの株価は暴落
もちろんあんな事件が発覚したのですから、上場しているTATERUの株価は下落。2000円近くあった株価は今や半値以下になっています。空売りできればスルガ銀行みたいに売りたい銘柄候補でもありますね。
結果、無事資金は戻ってきている
さて、結論ですがTATERU Fundingへの投資資金は無事返還されました。きちんと利息も付与されて源泉徴収まで行われています。
TATERU のマイページにはきちんと満期返戻の項目が表示:
私の銀行にタテルからきちんと資金の返還を確認:
あの2社のようにはならなそうで一安心
TATERUの資金がしっかりと返還されたことで、ひとまず資金繰りについてはまともに行われているようであり、資金がショートしているラッキーバンクや計画倒産までやったみんなのクレジットのような最悪の事態にはなってなさそうです。
TATERUは事態が発覚してすぐの2018年9月には保有しているGA technologies株7.88%ををSBI証券に売却し、2018年12月期第三四半期に23億4,000万円の投資有価証券売却益を計上することを発表しています。これにて当面はしのげているのでしょう。
しかしTETERUがやったことはスルガ銀行とどっこいどっこいのかなり悪質かつな不正行為のため、正直今までの決算発表ですら疑いの目を持たざるを得ず、どんな発表があっても信用できない事態は変わっていません。
無事資金が返還されたとはいえ、その資金をTATERUに再投資したいか?と聞かれればは「NO」と答えます。
TATERUの不正融資事件のニュース
とにかくTATERUの不正の実態は酷いもんです。
億を超える不動産に対して融資審査に提出する書類の数字の改ざんが主なやり方ですが、23万円しかない残高を623万円に水増ししたり、17万円を600万円に改ざんしたりと、小学生がテストの点を60から80に改ざんするようなノリで数字を改ざんしまくっています。
他にはわざわざ改ざんされている銀行残高が表示されるだけのプログラムを組んで、銀行の審査担当者に実機を見せて信用させるなどの力のいれっぷりでした。
スルガ銀行と同じレベルです。
これが一時期だけのものであれば会社の浄化能力次第でなんとかなるかもわかりませんが、本当に創業当初から不正に手を染めて成長してきたというのであればスルガ銀行同様根本から腐りきった体質が変わるはずはなく、先行きは厳しいものになるでしょう。
まあ一番のとばっちりは、イメージ悪化をうけた本田圭佑選手でしょうね!
東証1部上場のアパート施工・管理会社TATERUの従業員が、不動産投資を希望する顧客の預金残高データを改ざんしていたことが1日、分かった。資産を多く見せかけて、銀行の融資審査を通りやすくするためだった。
審査資料の改ざんは、スルガ銀行による投資関連不動産をめぐる不正融資でも判明している。アパート投資などへの融資を引き出すため、同様の手口が業界内で広がっている可能性が出てきた。
預金残高を改ざんされたのは東京都内の50代男性会社員。代理人の加藤博太郎弁護士によると、男性は4月末にアパート物件を購入する契約をTATERUと結んだ。購入に必要な約1億1000万円は、山口県周南市に本店を置く西京銀行からの融資を紹介された。
男性は約23万円の預金残高を示す資料を提出。金額が少ないことをTATERUの従業員に伝えたが「問題ない」と言われ、後日西京銀の融資が承認されたと連絡を受けた。スルガ銀問題で不審に思った男性が6月に西京銀に確認したところ、残高が約623万円に水増しされていたことが分かった。契約は解除され、実際の融資は行われなかった。同社は男性に謝罪し、契約に基づき手付金の2倍となる100万円を支払った。
TATERUは1日までにコメントを発表し、データ改ざんの事実を認めた。「同様の改ざんが他にもないか、社内調査を進める。結果については判明次第速やかに公表する」としている。(2018/09/01-16:36)引用:https://www.jiji.com/jc/article?k=2018090100455&g=eco
TATERUは今年5月、投資用アパートの融資にあたってオーナーの預金残高を改ざんして金融機関に提出していたことが発覚。今月4日に外部の専門アドバイザーを中心とした特別調査委員会を設置し、ほかに預金残高の改ざんがあったかどうかを調べているが、取材に対して複数のオーナーが「預金残高の改ざんが行われていた」と証言した。
「先日、西京銀行から『残高900万円で提出されていますが正しいですか』と電話で聞かれたので、『TATERUの担当者には20万円の残高しか送っていません』と伝えたら、困ったように苦笑いしていました。他のオーナーの人からも同じように言われているのかもしれません」
愛知県のBさん(30代男性)は昨年9月、9300万円で県内のTATERUアパートを購入した。TATERUの担当者からは2つの口座の残高を提出するよう求められ、残高のスクリーンショット2枚を送付。しかし今月、西京銀行に当時の資料を確認してもらったところ、残高が改ざんされていたことが発覚した。
1つの口座は4万円が300万円、もう一つの口座は17万円が600万円に書き換えられ、合計900万円の自己資金を有しているようにして提出されていた。「当時はこの残高で9000万もの融資が通るのかと疑問に思ったことは確かなんですが、まだ勉強し始めであまり知識がなかったので…」
現在の入居は7/9室で、残りの2室も空室保証で家賃が入っているが、返済比率が高いため月の手残りはわずか2万円程度しかない。Bさんは「当時、TATERUの担当者は『絶対回ります』『空室が出てもすぐに埋まります』と、あまり数字やロジックで説明してくれなかった。いろいろと調べて、これが変じゃないかと気づいたのは、土地と建物の決済が終わった後。どこかで解約できるタイミングがなかったのかと、今でも後悔しています」
引用:https://www.rakumachi.jp/news/column/230012