様々な外貨投資である外貨預金、外貨MMF、BST、FX、結局どれがいいの?

いろんな外貨投資の種類

最近では、いろんな証券会社や金融機関などでも日本の国家破産の危険性を訴えるところが多くなり、外貨投資を行う人が増えてきました。そして1998年の金融ビックバンのおかげで様々な外貨投資の方法ができ、今では外貨預金、外貨MMF、FX(外国為替証拠金取引)、BST(ボンドセレクトトラスト)などの投資ができるようになりました。

しかしたくさん選択肢が広がった分、どの投資方法が自分にとって向いているのかがわからなくなるといった問題が出てきました。中には顧客のことを完全に喰いものにする、とても不利な投資方法も混ざっています。では、外貨預金、外貨MMF、BST、FXについて、どういった違いがあるのかを比較していきましょう。

【外貨預金】
主に銀行にて取り扱われている最も身近な外貨投資。高い金利を謳いつつ ”預金” という響きに安全性を感じた人たちがこぞって円預金のつもりで投資してしまったり、いろいろぼったくりがあったりと問題の多い投資先。

【外貨MMF】 → このサイトの外貨MMF解説ページ
主に証券会社で購入できる外貨建てのMMF。日本のMMFと同じように外国の格付けの高い公社債や短期金融商品で運用されていて、極めて堅実な運用をする投資信託の一種。

【BST(ボントセレクトトラスト)】 → このサイトのBST解説ページ
ほとんどの人は知らない究極の外貨投資。基本的なものは外貨MMFと同じだが、税金面で非常に有利になっているので一番有利な投資先とも言われている。

【FX(外国為替証拠金取引)】 → このサイトのFX解説ページ
スワップ金利という不労所得と、レバレッジをかけた大きな取引ができる外貨の先物取引の一種。最近、資産運用の点において非常に注目されている投資方法。2012年には税制も改正されて、儲けても負担が少なくなり、今一番乗りにのっている外貨投資法。

ちなみに外貨投資というと、これらの他にも外国株式、外国債券、外国ETF、外国不動産、外国商品、外国企業債、外国保険etc・・・と様々な投資方法がありますが、投資する国によっても規制や規則が違うことがあり、とても網羅することはできません。今回は私たちに身近な外貨預金、外貨MMF、BST、FXに絞って比較していきます。

様々な視点から比較(たくさんあります)

【取扱金融機関で比較】
外貨預金はご存知の通りほとんどの銀行で取り扱われています。それは外貨預金ぼったくりのページでも説明していますが、銀行が儲かって(銀行にとっては)とってもいい商品だからです。外貨MMFは主に証券会社で扱われていますが、通貨ごとに取扱が異なります。主に米ドル(USD)の取扱多いですが、オセアニア通貨やカナダドルなどは取扱機関が少なめです。BSTは取扱がとても少なく野村證券ぐらいしかありません。FXは最近のブームもあいまって証券会社やFX専業会社など100社以上がやっています。その代わり健全な経営ができなかったり、おまけ程度でやっている所が撤退していることも多くなっています。BST以外では取り扱い金融機関に困ることはまずありません。

【海外への送金で比較】
外貨預金は実際の通貨を預金するために、海外の銀行に送金することができます。そのため外国の現地で預金を引き下ろすことができます。外貨MMF、BSTは投資信託の形であるために、一旦解約して外貨にしないと送金はできません。FXは、証券会社での取引ならば一旦外貨にすることもできますが、FX専業会社ではできない場合が多いです。送金に関しては外貨預金だけです。

【外貨への両替で比較】
主にどの取引も、外貨建てのために、一旦解約した後に円にせず外貨のままにしておくことで外貨として受け取ることができます。しかしFXでは会社ごとにかなり違いますが、セントラル短資FXマネーパートナーズなどの一部の会社のみ外貨を受け取ることができます。 両替には為替手数料が反映されるために、FX会社での両替が一番コストがかかりません。ちなみに外貨預金の手数料は1通貨に対して1~2円、外貨MMFでは25~50銭、FXでは5~10銭となり、一番安いFXと一番高い外貨預金には10倍以上の差が出ています。もちろんその差分は銀行の儲けに収まっているわけです。

【収益の違いで比較】
基本的にはどの投資方法も為替差益による利益と分配金による利益の2つがあります。外貨預金では利息、FXではスワップ金利という形になります。特にスワップ金利は、日本と外貨の金利差によって決定するために、日本の金利が上昇するとスワップ金利が低くなることがあります。よって外貨預金、外貨MMF、BSTに関しては手数料の違い程度しか収益に差はありません。一方、FXはレバレッジをかけて自己資金の何倍も取引をすることができるので、ハイリスクをとればハイリターンを得ることが出来ます。

【金利の度合いで比較】
外貨預金では銀行のピンハネがあるために金利がかなり低めです。外貨MMF、BSTは投資信託なので基本的には金利は運用次第ともいえますが、堅実な運用をしているので外貨預金よりも高めです。そしてFXではFX会社によってスワップが違いますが、かなり金利が高い水準になっています。 おもにFXのスワップ金利が他の追随を許さない高収益になります。またFXはレバレッジをかけることができますので、2倍、5倍、10倍とレバレッジをかけることで金利も2倍、5倍、10倍とすることができます。

【為替手数料で比較】
いわゆる外貨への両替手数料。外貨預金はとても高く1円~2円ほどになり、ぼったくりです。外貨MMFは25~50銭ほど、BSTは少し高めで1円ほどになります。またFXではスプレッドという形になり、おおよそ1~10銭になります。FXトレーディングシステムなどの低コスト業者では1銭を切るものも出始めました。

【税金(為替差益:キャピタルゲイン)】
外貨預金とFXは為替差益に対しては雑所得の扱いとなり、最高50%の税率がかけられます。ただし、くりっく365のFX会社では税率が20%におさえられます。ただし2012年からはすべてのFX取引が税率20%に統一されることになります。外貨MMF、BSTに関しては為替差益に税金はかかりません。

【税金(利息や分配金:インカムゲイン)】
外貨預金と外貨MMFはインカムゲインに関しては20%の源泉課税になります。FXのスワップ金利は雑所得の扱いとなり、最高50%の税率がかけられます。ただし、2012年からはすべてのFX取引が税率20%に統一されることになります。そしてBSTはこの分配金にも税金がかからないので一番節税になっています。

【安全性で比較】
外貨預金は預金という名称があるのでペイオフで1,000万円まで保全されると思っている人も多いですが、外貨預金はペイオフの対象外です。そのため銀行が倒産すれば資産が戻ってこない可能性が高いでしょう。外貨MMF、BSTは証券会社の取扱のために、証券取引法および信託銀行の信託法によって100%資産の保全がされています。FXでは証券会社では証券取引法が適用され、FX専業会社では信託保全により資産が保全されます。2009年の法改正によりすべてのFX会社は信託保全をしなければいけなくなったので、FXの資産は100%保全されることになります。

【換金性(流動性)で比較】
外貨預金は銀行が一日一回だけ決めるレートでの決済がされます。よって一日一回のレートしか換金ができず、銀行の営業時間内に限られます。外貨MMF、BSTもレート自体は一日数回変動しますが、基本的には一日数回のレートしか換金ができず、証券会社の営業時間内に限られます。またBSTは換金に時間がかかるために、換金して現金化までに4営業日かかります。FXは24時間眠らない市場なので、土日でなければいつでも市場は開いています。そのため24時間いつでも換金することができます。

【預入期間(満期)で比較】
外貨普通預金には満期はありませんが、外貨定期預金には満期があり一定期間は解約できません。中途解約すると著しく金利が下がり、損をすることになってしまいます。外貨MMF、FXにおいては満期は存在せず運用期間は無期限になっており、顧客が解約しない限り保有ができます。また、BSTというのは運用期間が2013年12月31日までと決められているので、2014年になると強制解約がされます。

満期まで解約ができない外貨定期預金は、満期のときに極端な円高でも強制決済されますよ

【信用買い(レバレッジ)】
外貨預金、外貨MMF、BSTに信用取引はないので必然的にレバレッジ1倍になります。よってレバレッジをかけられるのはFXだけとなります。このレバレッジがFXの最大の魅力でもあり、高い所ではレバレッジ500倍をかけることができます。ただ2010年以降はレバレッジが規制されており、最大で25~50倍ほどに制限されてしまいました。

【カラ売り】
外貨預金、外貨MMF、BSTに信用取引はないので必然的に取引方法は外貨に対しての ”買い” のみになります。一方FXは、先物取引の一種なので通貨に対して ”買い” も ”売り” もすることができます。特に円高局面においては他の投資方法では相場が下がらないことを祈るのみですが、FXではカラ売りを行うことで円高局面でも利益を得ることができます。円高で利益を上げることができるのはFXだけです。

【最大損失で比較】
外貨預金、外貨MMF、BSTはレバレッジが1倍の取引なので最大の損失は投資額に限定されます。しかしFXはレバレッジをかけた取引のために、証拠金に対して数倍の取引を行うことができます。当然予想が逆に触れれば数倍の損失が生じるために損失額が証拠金を上回り、投資額を超える損失の可能性が存在します。FXではこれを防止するために、ロスカットという制度を導入しているために、理論上は証拠金以上の損失は生じません。しかし荒い相場でレートがぶれれば予想外の損失を生じることがあります。

【注文方法で比較】
外貨預金、外貨MMF、BSTは一日に一回、もしくは数回しかレートが変動しないためにそのレートでの成行注文しかできません。しかしFXでは注文方法が多彩のために、指値、逆指値、IFD、OCO、IFO、トレール注文などが存在し、多彩な注文をすることができます。

【取扱通貨で比較】
外貨預金、外貨MMF、BSTの通貨は主にUSD、EUR、GBP、CAD、AUD、NZDになります。各証券会社で扱われている通貨が違うため、場合によってはお目当ての通貨が無いかもしれません。これに対してFXでは、業者にもよりますが、SAXO業者などは実に200種類にも及ぶ通貨ペアを取引することができ、円とは関係の無い通貨ペアも取引することができます。

比較のまとめ表
比較対象 外貨預金 外貨MMF BST FX
取扱機関 銀行がとても儲かるため
どこの銀行もやっている
USDはほぼすべての証券会社
他通貨は会社によって異なる
野村證券
SMBCフレンド証券
100社以上
海外へ送金 × × ×
外貨へ両替 △(業者による)
収益の形 為替差益
利息
為替差益
分配金
為替差益
分配金
為替差益
スワップ金利
金利の度合い かなり低い 高め やや高め 高め
為替手数料 1~2円(100~200銭) 25~50銭 50~100銭 0.5~10銭

為替差益
(キャピタルゲイン)

雑所得
最高50%の税率
非課税 非課税 20%
利息・分配金
(インカムゲイン)
20%の源泉課税 20%の源泉課税 非課税 20%
安全性 ペイオフ対象外
資産は全く保全なし
証券取引法、信託法で
100%保全がされる

信託保全で
100%保全

換金性(流動性) 一日一回 一日数回 4営業日かかる 24時間OK
満期 定期預金はある 無期限 2013年12月31日まで 無期限
レバレッジ 1倍のみ 1倍のみ 1倍のみ 1~500倍
カラ売り × × ×
最大損失 投資額のみ 投資額のみ 投資額のみ 予期せぬ損失が
出る可能性
注文方法 成行のみ 成行のみ 成行のみ 多彩
取扱通貨 ほぼ6つ ほぼ6つ ほぼ6つ 数十

結論 : 各投資方法のメリット・デメリット

【外貨預金のまとめ】
外貨預金は総じてあまりメリットの無い外貨投資になります。唯一のメリットとも言うべきものは海外への送金になります。預金という形のために海外の銀行口座への送金ができるので、海外旅行へ行ったときなどに現地で外貨を引きおろすことができて便利になります。逆にデメリットは高い為替手数料、レートの悪さ、流動性の低さ、金利の低さ、安全性の無さなどかなりのデメリットが存在します。頻繁に海外へ行って、外貨を銀行に預けることが多い方に向いているでしょう。逆にそれ以外の人には全くメリットがありません。

メリット : 海外の銀行口座への送金
デメリット : 高い為替手数料、レートの悪さ、流動性の低さ、金利の低さ、安全性の無さ
向いている人 : 頻繁に海外へ行って、外貨を必要とする人


【外貨MMFのまとめ】
外貨MMFは税制上の利点からレバレッジ1倍の外貨投資に一番適していると言えます。メリットは為替手数料の安さや金利の高さ、流動性の高さと為替差益の非課税にあります。証券取引法と信託法によって100%資産が保全されているのも魅力です。安全で容易に換金できるために、外貨のメインの投資先としてほったらかし投資に適しています。また、カラ売りなど投機的な面においてはFXに劣りますが、大きなデメリットが無い優良な外貨投資です。円高局面になったら外貨MMFで多数の外貨を保有しておくのは富裕層もやっているリスクが少ない有効な投資法です。

メリット : 為替手数料の安さ、高い金利、比較的高い流動性、為替差益の非課税、安全の高さ
デメリット : レバレッジやカラ売りなどの信用取引ができない
向いている人 : レバレッジ1倍の外貨ほったらかし投資


【BSTのまとめ】
BSTは、いろいろな面において外貨MMFに共通する部分がありますが、最大の特徴は分配金にも税金がかからず一番の節税ができる外貨投資であることです。当然メリットも節税の点にあります。逆にデメリットは、外貨MMFよりも為替手数料がやや高めで、流動性もいまいちの点があります。換金性が悪いために長期の外貨投資に向いているでしょう。長期投資においては節税の面が大きく収益に影響しますので、頻繁に換金する必要が無ければ一番の外貨投資になります。

メリット : 為替差益及び、分配金も非課税
デメリット : やや高めの為替手数料、悪い流動性、取扱機関の少なさ
向いている人 : 節税をしながらの外貨長期投資


【FXのまとめ】
FXは先物取引の一種であることから、他の3つとはかなり違った特徴をもっています。最大のメリットは先物取引の特徴でもあるレバレッジをかけた取引とコストの安さにあります。特にカラ売りができるので円高局面で利益を得ることができる外貨投資はFXだけです。逆にメリットの裏返しがデメリットにもなります。証拠金に対して大きな取引ができるので、大儲けできる反面、大損の可能性もあるのです。また税率が高く20%かかります。外貨MMFより冷遇されているために、レバレッジ1倍で外貨を保有する方法には向いていません。反面レバレッジを2~3倍程度に低くかけた方法であれば、外貨MMFよりも数倍の為替差益と金利収益を得ることが出来ます。利益が数倍になるため税金で20%もっていかれても、総合的な収益は外貨MMFより高くなります。

メリット : レバレッジをかけた取引、カラ売り、コストの安さ、大儲けの可能性
デメリット : レバレッジによる大損の可能性、高い税率
向いている人 : 2~3倍の低レバレッジ戦略

質問 : 私はどの外貨投資がいいんでしょうか?

Q : これから海外出張が多くなるので、どんな外貨を持てばいいですか?
A : 海外へ頻繁に行く方には 「外貨預金」 をオススメします。外貨預金はデメリットが多いですが、海外への送金ができる唯一の外貨投資方法のために、現地で預金を下ろしたいときにはとても使えます。

Q : なんだか日本に不安があって外貨を持ちたいけど、初心者なんです
A : 初心者なら仕組みの簡単な外貨預金を・・・と言いたいところですが、ここは思い切って 「外貨MMF」 などある程度しくみが複雑なものを勉強しましょう!初心者だからという言い訳でデメリットの多い外貨預金など選んではいけません。初心者だからこそ、複雑な外貨を勉強する意欲をもちましょう!

Q : レバレッジ1倍でFX投資しているけど・・・
A : レバレッジ1倍の外貨投資なら、税制の面で 「外貨MMF」、「BST」のほうがお得です。確かにFXには24時間決済ができる流動性の良さや、コストの安さがありますが、レバレッジ1倍では長期投資のことが多いでしょう。長期投資において税金というのは、投資効率を悪くする重要な支出になります。もしもレバレッジ1倍の長期投資をFXで行っているなら、節税になる 「外貨MMF」、「BST」 を選びましょう!

Q : レバレッジ何倍ならFXのほうがいいの?
外貨MMFは為替差益に対して非課税ですが、FXでは20%課税されます。この場合FXは外貨MMFの0.80倍の利益にしかなりません。これを1倍、つまり外貨MMFと同じ利益になるレバレッジを計算すればいいのです。計算は簡単で、1/0.80ですから1.25になります。つまり、レバレッジ1.25倍がFXと外貨MMFの分岐点になります。レバレッジが1.25倍以下の投資なら外貨MMFのほうがよく、レバレッジ1.25倍以上ならFXに軍配が上がります。米ドルやユーロといった先進国の通貨はレバレッジ2~3倍ならまずロスカットされることはありませんので、2~3倍の低レバレッジ投資法を使えば外貨MMFよりはるかに高い収益を得られます。

Q : 最近、円高が続いているんだけど円高で儲けられないの?
A : 円高で儲けることのできる外貨投資は 「FX」 です。FXは信用取引の一種のために ”売り” から取引を始めることができます。特に高いレバレッジをかけての ”売り” を行えば、リスクは高くなりますが、大儲けできることもあります。ただし、ずっと円高局面が続くことはありません。頃合を見計らって 「外貨MMF」 や 「FX」 のポジションをもつことも忘れないでください。

Q : ぶっちゃけ、アホな政治家には一銭も税金を払いたくないけど外貨投資したい!
A : 脱税はいけませんが、節税は大いに結構です。一番節税ができる外貨投資の方法は 「BST」 になります。BSTは為替差益と分配金の両方が非課税であり、税金がかからない外貨投資になります。その分、少し為替手数料が高めで流動性が悪いですが、節税の面においてはBSTが一番です!

Q : お世話になっている銀行員さんに恩返ししてあげたいの!
A : 銀行員さんにおおきなメリットのある 「外貨預金」 を契約してあげましょう。外貨預金は為替手数料やレート、金利など、様々な点において銀行にメリットのある銀行が儲かる外貨投資です。顧客であるあなたは不利な投資になりますが、間違いなく銀行は儲かりますので、大いに利用してあげましょう。

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