世界一の投資家ウォーレン・バフェットのポートフォリオ

世界一の投資家、ウォーレン・バフェット氏

株やFXなど投資の世界に足を踏み入れた人なら誰もが知っている世界一の投資家、それがウォーレン・バフェット。

徹底した長期投資によるバイ&ホールドにより資産をとんでもなく増やした方です。

世界最大の投資持株会社であるバークシャー・ハサウェイの筆頭株主であり、同社の会長兼CEOを務めています。バフェット氏と会食する権利が毎年1億円で競売にかれられ、即刻落札されているほどの人物です。

今でも質素な生活

投資家というとウォール街で華やかな生活を送っているイメージが有りますが、バフェット氏は金融街ではなく地元オマハを中心とした生活を送っている為、敬愛の念を込めて「オマハの賢人」と呼ばれています。

住んでいる家も非常に質素なもので何十年も前に31500ドルで購入してからずっと住み続けています。

報酬も彼の会社から10万ドルを受け取るだけです。ハゲタカと呼ばれるヘッジファンドの人は稼ぐだけ稼いでリタイアをして金を湯水のごとく使って遊びまくりイメージがありますが、バフェット氏の生活はその真逆です。数多くの著名な投資家の中でも別格の扱いを受けています。

総資産は兆円単位

バフェット氏のすごいところはやはりそのお金持ちっぷり。彼の総資産は米フォーブス誌の世界長者番付によれば1986年の5位以来、毎年ベスト10に入り続けています。

世界長者番付ではビル・ゲイツが1994年から13年連続で1位となり、その後はメキシコの通信王カルロス・スリムが1位になることも多くなり、バフェットが1位になることはあまりありませんが、それでも総資産8兆円超えという中堅国の国家予算なみの資産をもっている、まさに世界一の投資家です。

ウォーレン・バフェットのポートフォリオ

バークシャー・ハサウェイ社は株式会社という形式をとっていますが、実質的にバフェットとチャーリー・マンガーが運営する投資ファンドに近い性質を持っており、ほとんどバフェットの投資ファンドと見られています。

そのバークシャー・ハサウェイが保有する銘柄をみるとことで、資産を5兆円にまで増やしたバフェット氏の投資の性質と、同じポートフォリオを組むことができます。

バークシャー・ハサウェイのポートフォリオ

上記がバークシャー・ハサウェイ社が保有している銘柄のポートフォリオになります。

アメリカの投資ファンドですし、バフェット氏もアメリカ人であることからアメリカの企業がほとんどであることがよくわかりますね。会社名を見ても日本でも有名な世界的有名企業であることがよくわかります。投資比率が高い企業を見てみましょう。

ポートフォリオ比率上位の銘柄とは

多くの銘柄が組み込まれていますが、割合上位の銘柄は公開されています。

ウェルズ・ファーゴ

米国の大手金融機関。米国での商業銀行ビジネスがメインで堅実経営で知られる。その堅実経営はリーマン・ショック時に輝きを増し、危機の最中、ワコビアを買収。現在はグローバルプレイヤーを差し置いて、金融大国・米国で時価総額ナンバーワンの金融機関となっている。そのブランド力の米国一になる金融機関。リーマン・ショックという激変でTOPに踊りでた飛躍企業でもあり、他の投資銀行のような目先の利益だけを追い求めるハゲタカとは一線を画する愚直な企業、バフェットはそれを早くから見抜き信じてずっと投資し続けていた。→参考:バフェットが愛してやまない銀行:ウェルズ・ファーゴ

コカ・コーラ

言わずとしれた世界最大のノンアルコール飲料会社で、各種ブランド価値ランキングなどで上位に入る圧倒的なブランド力が強み。赤い缶は世界の共通言語と言える。新興国を含め、世界各国で事業展開をしている。NYダウ平均採用。ちなみにコカはコカインが入っていたことが語源と言ってるとかなんとか。

IBM

これも世界的に知られているIT業界のドン。設立100年という歴史は新興企業が多いIT業界の中では最古参。いまだにIT業界での立ち位置は揺るいでおらず、ハードウェア事業で築いたブランドを武器に、近年はサービスやコンサルティングビジネスへの展開を進め、それらの事業の収入が中心となっている。NYダウ平均採用。

アメリカン・エキスプレス

クレジットカードのブランドで世界的に有名。グローバルにビジネスを展開するクレジットカード大手。クレジットカードの世界6大ブランドの一角を占め、特に富裕層に強い。NYダウ平均採用。ちなみに大株主ということでバフェット氏にはブラックカードが送られてきたが(ブラックカードはカード会社のほうが利用者を選ぶ)、年会費がかかるという理由で送り返し、今でも普通のグリーンカードを使っているのは有名な話。成金は見栄っ張りなのでプラチナやブラックのカードを使いたがりますが、本当の富豪というのは倹約家であり、ブラックカードなど使わないのです

プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)

創業から176年の歴史を持ち世界180カ国、約48億人に生活必需品を販売する世界最大の日用消費財メーカー。NYダウ平均採用。プロクター・アンド・ギャンブルと聞くとわからない人も多いが、P&Gと聞けば洗剤などの日用品でよくみるので主婦ですら知っている世界的企業である。

同じ投資をしてバフェットになれるか

このようにバフェット氏の投資銘柄というのは日本にいる私達でも聞いたことがある世界的な有名企業ばかりです。投資銘柄は簡単にわかりますし、楽天証券などの海外投資に力をいれているネット証券を使えばバフェット氏と同じ投資、同じポートフォリオを作ることは非常に簡単です。

すでに上がりきった銘柄が多い

しかしそれで彼のように大富豪になれるかといえば難しいです。

彼は多くのヘッジファンドのように短期間で大きな利益を上げる投資ではなく、じっくり会社が育つのを信じて待つ長期投資になります。しかもこういったコカコーラやアメリカン・エキスプレスがまだ小さな企業で株価も非常に安かった時代に購入しているからこそ、会社が世界を代表する企業に成長して資産も数百、数千倍になったのです。

今これらの銘柄に投資しても数百、数千倍になる可能性はあまりありません。

バフェット氏のすごいのはこういった世界的企業になれる企業を、早い段階に見抜ける投資眼力を持っていたところです。それでもバフェット氏の投資銘柄には非常に力があります。長い時間をかけて増やしていく年金資金などをこういったバフェット銘柄で運用するというのは非常によい選択かもしれません。でもバフェット氏はもう80歳オーバー、彼が引退する日もそう遠くないでしょう。

もしもバフェットが日本株で運用するなら?

バフェット氏は日本株については投資をしていませんが、”もしバフェットが日本株に投資するならどのようなポートフォリオを組むだろうか” 投資をやっている人なら妄想することがあるでしょう。

そんなポートフォリオを組んだ会社がいました。

初心者向け株式投資として「テーマ投資」をPRにしているFOLIO(フォリオ)という新鋭の証券会社です。

このFOLIOは「VR」「鉄道」「コスプレ」といった ”テーマ” を決めて、そのテーマに合致した株式を組み込んだポートフォリオに投資できる新しい証券会社です。ちょうどテーマ型のETFを買うようなイメージですね。

「もしバフェットが日本株を買ったら」というテーマ

このFOLIOが面白い試みとして行っているのが「もしバフェットが日本株を買ったら」というテーマの投資です。

これはもしも「バフェットが日本株を買うなら」という観点で銘柄を選択しています。具体的には、売上高当期利益率が10%超、ROEが直近および過去10年平均で10%超、自己資本比率が50%超、などの条件を満たし、さらに「ブランド力」や「高い市場シェア」といった競争相手から簡単には崩されない「堀」を持つと思われる企業を選択したポートフォリオになっています。

実際にバフェット氏は日本株に投資していませんので完全に仮定のものですが、なかなか面白い試みであり、実際にこのポートフォリオは他のテーマよりも結果を出しています。

FOLIO

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