名前格差:キラキラネームは就職や人生で不利な印象を与えてしまうことも
キラキラネーム、読めますか?どう思いますか?
嗣音羽、 桜桃、 窓風朝穂子、 世歩玲、 亜菜瑠、 爆走蛇亜、 幻の銀侍、 亜成、 愛棒、 飛哉亜、 精飛愛、 利菜愛利江留、 犯士、 神通、 交愛、 愛操、 捧愛成、 丹矢音、 徐慧瑠、 野風平蔵重親、 翔舞、 姫乃愛、 空音美、 莉慧菜、 苺苺苺、 留音菜、 愛音姫、凛峯、 輝好、、星絵、亜ヰす、弥有二、愛夜雫、伯乃、妖娃、勇月空、沙羅汰
上記を見て、何の暗号か?と思ったでしょう。実はこれ人の名前なのです。これは ”一部の” 親に流行っているキラキラネームと言われる他人とはちょっと?だけ違った名前です。ネットでは非常識で知識や知能が乏しい者という差別的な意味合いがあるDQNネームとも呼ばれています。なにか特別な意味があるのか・・・と思ったら大間違い、光中(ぴかちゅう)とか愛奈美(てぃーだ)とかゲームキャラとかの名前をそのままつけたようなものばかりです。しかしゲームキャラならまだいいのか、中には愛保(らぶほ)とか世歩玲(せふれ)など子供には全く適さない単語をつけてもいるのです。
他にもこんなキラキラネームが
嗣音羽(つぉねぱ)、窓風朝穂子(そふぃあすいこ)、 ララ桜桃(ららさくらんぼ)、 世歩玲(せふれ)、 賢一郎(けんいちろう) ※女の子、 爆走蛇亜(ばくそうじゃあ)、 亜菜瑠(あなる)、 愛棒(らぼ)、 亜成(あなる)、 飛哉亜李(ひゃあい)、 精飛愛(せぴあ)、 幻の銀侍(まぼろしのぎんじ)、 鳳晏(ぽあ)、 野風平蔵重親(のかぜへいぞうしげちか)、 犯士(ひろし)、 思留音菜(しるおな)、 煮物(にもの)、 沙利菜愛利江留(さりなありえる)、 苺苺苺(まりなる)、 神通嗣(かぃなおつぐ)、 去寿勢(こずい)、 腸(ひろし)、 夢希(ないき)、 園風(ぞふぃ)、 麻楽(まら)、 愛海(まいみー)、 美望(にゃも)、 羽々亜(うはあ)、 汰強(でじる)、 宝物(おうじ)、 沖九風(おるざ)、 △□一(みよいち)、 月夢杏(るのあ)、 男(あだむ)、 本気(まじ)、 出(で)、 結空祷(ゆらと)、 黄熊(ぷう)、 皇帝(しいざあ)、 愛々(なでぃあ)、 礼(ぺこ)、 総和(しぐま)、 琉絆空(るきあ)、 晴日(はるひ)、 馬周(ましゅう)、 大大(だいだい)
まぁ、正直他人の子がどんな名前をつけようが、人様の事情のため他人が突っ込むことではありません。別に問題もありませんし、その人の名前で人そのものを差別したり区別したりはしてはいけないことです。ただそれは結局綺麗事に過ぎず、実生活ではこういった名前は受けがよくありません。それは事実です。【名は体を表す】と言われるように、名前というのはその人そのものに多大な影響を与えます。自分の名前を意識して動いたり、他人に名前を指摘されて考えたりと、本人も知らない無意識レベルで影響が起きているものです。ですが、その名前があまりにも変なものであったら・・・?それを研究した方がいました。
研究者や人事担当者はキラキラネームが不利だと語る
http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=661612
■名前には意外なインパクトがある
名前が他人に与えるイメージには、大きな力がある。メルボルン大学の研究者、サイモン・ラーハム教授はこのほど、シンプルな名前ほど出世に貢献するという、研究結果を発表した。
■シンプルな名前の弁護士は早く出世する
研究では、名前が第一印象や意思決定にどのような影響を及ぼすのか、調査された。それによると、単純で発音しやすい名前には友だち作りを促進する効果が見られた。また米弁護士500人を対象に行った調査では、シンプルな名前を持つ人の方が、難しい名前の人より早く昇進することがわかった。 研究に参加したアダム・オルター氏は、「人々は名前が判断に与える微妙なインパクトにほとんど気づいていない」と語っている。
■長さではなく発音しやすさ
ここであげられている「シンプルな名前」は、単に短い名前のことではない。友だち作りや出世に役立つ名前は、読みやすく発音しやすいことが特徴とされる。
■キラキラネームが人生のハンデに
日本ではキラキラネームが流行だが、こういった研究結果を見ると、過剰に個性的な名前に対して眉をひそめる「常識」には、一定の正当性があることがわかる。実際、就職活動などでキラキラネームの学生が訪れた際を想像すれば、理解しやすいだろう。 「そういった名前をつける保護者に育てられた」という事実がプラスイメージをもたらすことは少ない。
とある人事さん意見
とりあえず、人事担当から一言。説明会エントリーや履歴書のチェック上でいえることですが、
名前も実はチェック項目に入ります。正確には人数を絞るときの指標の一つです。
・女子の「子」の字で終わる名前は印象的にプラス
・男子の暴走族系の漢字はマイナス
人気の漢字でも関係ない(たとえば「翔」と「斗」)
・無理な当て字はマイナス(「月」を「るな」とか)
・日本人なのに外国名の当て字はマイナス(トム→「十夢」とか)
名前は育ちを見ることができる指標なので、多少難しい程度ならまだしも、
親の無教養をあらわすような名前なら結構厳しいですね。
生贄をあらわす「羊偏」の漢字や 、「魁」などの本来の意味が下品なもの、
学生運動を思わせる「闘」の当て字としての「斗」とかは
(本来の「斗」の字は「小さくつまらないもの」という意味です)、
人気のある漢字のようですが、 機械的に却下されてもおかしくはありません。
景気がいいときはこんなことする必要ありませんが、
今は定員40名の説明会に2300人超応募してくるような状況です。
説明会でも書類選考でがんがん落とさざるを得ない状況ですし、
中身をこまかく見たりする前に、
名前でも落とす作業があるのが現実です。
大手都市銀行の人事担当者は明かす
「3年ほど前、子会社のキラキラネーム系の男性新入社員が入社半年ほどで出社しなくなった。間もなくその親が会社に乗り込んできて、『上司のいじめのせい で子供が出社拒否になった』とまくし立て、会社に補償まで求めたのです。だが、人事が調べても上司に落ち度はなく、男性社員の被害妄想だっただけでした。
その一件以来、人事ではエントリーシートや面接の際に、キラキラネームの人にはどうしても厳しくなってしまう。試験結果が同程度なら、やはり一般的な名前を優先して採用する。前例があるのに人事は何を考えてんだ、と責められる可能性があるからです」
なんと、キラキラネームの学生は就職活動で不利だというのだ。一部の極端な例だけで決めつけることには問題があるが、このように採用試験の際にキラキラ ネームを気にするようになった企業は少なくない。ある大手メーカー役員は、「いいにくいことだが」と前置きし、「そういう名前を付ける親御さんの“常識” はどうしても本人に影響してしまうからね」と語った。
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最近はこういったキラキラネームの人の、本人ではなく親たちや周りが差別するなと騒ぎを起こすことも多くなりました。上記の子供の会社に怒鳴りこんでくる親もその一例です。こういった人たちがいるからこそ、キラキラネームはそういった親がいるという何よりの指標であることがわかっているのです。そして普通の会社はこういった騒ぎをとても嫌います。当然ですね。だからこそ、リスク回避という理由で ”そういった名前の人は最初から採用しない” という行動に行き着くのです。君子危うきに近寄らず。ひどい言い方ですが、キラキラネームは災いをもたらす扱いを受けているのが事実です。
就職活動でキラキラネームは不利になる調査結果
参考:http://www.lifenet-seimei.co.jp/newsrelease/2013/4568.html
大手ネット保険のライフネット生命保険は新卒関係者に対して、就職活動への意識調査をしました。その調査項目の中にキラキラネームが就職活動にどのような影響をおよぼすかがアンケートされていました。その中の結果は以下のとおりです。
4)キラキラネーム(初見で読めないような奇抜な名前や漢字の当て字)と古風な名前
「両者に全く差はない」が8割超(82.2%)となりましたが、『キラキラネームが有利(計)』は3.3%と僅かで、『古風な名前が有利(計)』(14.5%)との意見が相対的に多くなりました。
このように調査結果に置いては、8割の方は差はないと答えています。しかし有利というのはほぼなく、不利に判断する人も相対的に多いことがわかります。名前だけで絶対的な判断をされることはなくとも、マイナスイメージということは覆しきれないのです。
「キラキラネーム」であることを理由に不採用としたとしても、「違法」ではない
「キラキラネームであることを理由に不採用とすることは極めて不合理だと思いますが、仮にそれを理由に不採用にしたとしても違法ではないのが現実です。弁護士が語るその理由は、次のような最高裁の判例があるからです。「自己の営業のために労働者を雇傭(こよう)するにあたり、いかなる者 を雇い入れるか、いかなる条件でこれを雇うかについて、法律その他による特別の制限がない限り、原則として自由にこれを決定することができる」・・・と。つまり、どのような人間を採用するかどうかを決めるのは、基本的に雇用主の自由であると、判例は示しているわけです。 すなわち、性別による採用差別など、法律等により禁止されている場合でないかぎり、「不合理な採用基準」と応募者が思ったとしても、雇用主の法的責任を問うことは難しいのです。よってキラキラネームでの就職不利は法律で明確に規制がされないかぎり続くことになります。
キラキラネームに苦悩する子どもたち
私の名前は、キラキラネームです。 – Yahoo!知恵袋
私の名前は、キラキラネームです。DQNネームとも言われます。私は、高校2年の女子です。漢字が当て字だけならまだしも、平仮名にしても、人名ではありえない言葉ですし、声に出して言うと誰もが振り向きます。私自身、自分の名前が変わっているのは、小さい頃から分かっていました。疑問に思い始めたのは、小学生の頃ですが、親に感化されている時期でしたし、クラスメートや友人に恵まれていたのでイジメもなく、中学まで過ごしました。高校に入学してから、名前について嫌な事を言われたり、バイト先で大人たちが、ひそひそと聞こえるように言う悪口に、傷つき落ち込みました。それでも、高校で仲の良い子ができて、ある日、名前のことで悩んでいると話したら、確かに外で大きな声で名前を呼べないよね、何かあだ名を考えようと言ってくれました。優しいから、優ちゃんはどう?と言われて、私はもし自分の名前が変えられるなら、「子」をつけたいと前に話していて、優子になりました。
それから、友人、クラスメートと広がり、今では高校の友人は全員、ユウコと呼びます。友達からの手紙には、優子へと書いてあります。私は、みんなにユウコと呼ばれることが嬉しいです。今日、家に友人が遊びに来たとき、みんながユウコと呼ぶことに、もう違和感がなくなっていて、気にしていなかったのですが、友人が帰った後、ユウコにいつ改名したの?と母が聞いてきました。自分の名前が気に入らないのかと聞かれ、今までの溜まっていた気持ちをぶつけてしまいました。何故、この名前にした?普通の感覚ならつけない!普通じゃない、ずっと我慢してきた、名前は自分で決められないからこそ、せめて一般生活に支障のない名前にしてほしかったと言ってしまいました。ユウコは、あだ名で、友達が考えてくれた名前、お母さんがつけた名前よりずっと気に入っている、この名前に改名したいと言って私は部屋へ戻りました。父が帰宅して、父から話があると言われて、お母さんと出合った話や妊娠の話、妊娠中に一生懸命考えてつけた名前だから、お母さんに謝りなさいと言われ・・でも、前に名前の由来を聞いた時、可愛いからつけた、響きがいいからと・・。謝らないと食事がないそうです。いらないけど・・・。どんな名前でも受け入れて当然ですか?どう思いますか?私が謝るべきだと思いますか?母が怒る理由は分かりますが、怒れるのがすごいやと思ってしまいます。
改名が認められる条件とは?(参考:http://www.bengo4.com/topics/203/)
「改名の条件ですが、『正当の事由』があれば、家庭裁判所に『名の変更許可』の申立てを行い、許可審判を受けて戸籍上の名前を変更することができま す(戸籍法107条の2、家事事件手続法別表第一122)。改名を希望する子供が未成年者であっても,未成年である子供自らが申立人になることができます (家事事件手続法227条,118条)」
つまり、子供が「名前を変えたい!」と思う場合は、その子供自身が改名の申立てを行うことができるということだ。では、どういう場合に「正当の事由」があるといえるのだろう。
「改名が認められるような『正当の事由』とは、たとえば、(1)営業上の目的で襲名を行うとき、(2)親族に同姓同名者があるとき、(3)珍奇・ 難解・難読で社会生活上著しく支障があるとき、(4)日本に帰化した者が日本風に名前を改める必要があるとき、(5)いわゆる永年使用(長期間にわたり通 称名を使用している場合)などです」
キラキラネームの場合は、このうちの「(3)珍奇・難解・難読で社会生活上著しく支障があるとき」にあたるかどうかが問題となるといえるが、川添弁護士は次のように説明する。「一般論として、名の変更許可における『正当の事由』は、氏(苗字)の変更許可(戸籍法107条1項)における『やむを得ない事由』と比べれば緩や かに判断されています。しかし、単に自分の名前がキラキラネームに該当するとか、自分の名前が嫌だという理由で改名が認められるというわけではありませ ん。その名前の使用を続けることによって、社会生活上の著しい支障が生じるかどうかを個別具体的に判断することになります」
このように説明したうえで、キラキラネームの改名の可能性について、川添弁護士は次のように述べる。「現状では、キラキラネームと呼ばれるものの多くは、通常の場合よりも『珍奇や難解な名前』であることが多いと思われます。少なくとも、極端な当て 字や不適当な字の組み合わせ、字の組み合わせからはおよそ読みを推測出来ないような名前であれば、改名できる可能性があるといえます」このようにキラキラネームが嫌な子供は、改名をすることもできるということだ。愛情をもってその名前をつけた親からすれば残念なことだろうが、名前を使うのは子供自身なので、仕方がないことだといえるかもしれない。
キラキラネームは親の同意がなくても15歳以上なら改名可能
キラキラネームをつけられると人生良いことも多少はあるでしょうが、大半はデメリットやハンデとしてその人の人生にのしかかってきます。「キラキラネームだから礼儀がなっていなさそう、と好きな人から振られてしまった」 といった悲痛な声も上がってきています。そんな自分の名前ですが、実は15歳以上になって 「正当な理由」 さえできれば親の同意なしでも改名手続きが可能です。
改名が認められる条件とは?(参考:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160703-90000277-bengocom-life)
名前(この場合は姓名の「名」、いわゆる「下の名前」を指します)を変更するためには、家庭裁判所の許可を得て、市区町村役場に届け出る必要があります。
家庭裁判所の許可を得るためには、「正当な事由」が必要とされています(戸籍法107条の2)。
どのような場合に「正当な事由」があるとして、名の変更が許可されるかということですが、「奇妙な名」、「むずかしくて正確に読まれない」場合などが挙げられます。
この点では、出生届の不受理が問題となった事案で、「難解、卑猥(ひわい)使用の著しい不便、特定(識別)の困難などの名は命名することができない」と判示された裁判例も参考となります(名古屋高等裁判所昭和38年11月9日決定)。
今回のお悩みについては、奇妙な名前であるとか、難読な名前であると認められれば、家庭裁判所の許可を得て改名することが可能となります。
ただし、自分自身で名前の変更許可の申し立てをするためには、15歳以上でなければなりません。
15歳未満(14歳以下)の場合には、法定代理人(親権者等)が代理をしなければなりません。ご両親が反対している場合、15歳以上であればご自分で名前を変更する手続きを進めることができますが、14歳以下であれば手続きを進めることができません。
上記のように15歳以上で正当な理由さえつけられれば改名手続きをすることができますが、実際にその理由をつけるのはなかなか難しいのが現状です。その名前が当て字でまったく読めない名前であったり、珍奇であったりして、社会生活に甚だしい支障がある事実が認められる必要があります。愛保(らぶほ)とか世歩玲(せふれ)といった卑猥仕様の著しい不便を満たしているなら可能でしょうが、なかなかその名前で不都合を受けたと証明するのは難しいです。改名手続きは家庭裁判所で行われ判断されるので、家庭裁判所の審判官に「改名も仕方ないな」と納得してもらえる理由や事実が必要なのです。
野口英世が改名できた理由
歴史に名前がのるような偉人でされも、いや偉人だからこそ名前を変えた人も多くいました。日本歴史上一番出世した豊臣秀吉などは、木下藤吉郎や羽柴秀吉、豊臣秀吉と何度も名前を変えました。幕末の西郷隆盛や木戸孝允、勝海舟などは自分で何度も改名していますね。伊藤博文や大久保利通などもそうでした。しかし近世になってくると名前を変えるにはそれなりの理由が必要になってきました。その理由をこじつけて改名に成功した人物が、千円札の肖像画にもなっている「野口英世」です。
野口英世は最初に親から与えられた名前は 「清作」 であり英世は改名後の名前です。しかし当時の小説の登場人物に弁舌を弄し借金を重ねつつ自堕落な生活を送る登場人物・野々口精作がおり、その名前と自分の名前が似ていて衝撃を受けたために改名を決意しました。ずいぶん感情的な動機だったのです。しかし改名するため役所に行くと「小説の人物と似ているだけでは認められない」 と否定されました。まぁそりゃそうですよね。そこで野口英世はどうしても改名したいがために清作と同名の人の少年を探し、その子を養子にいれることで ”同じ名前だと紛らわしい状況だ。だから改名の必要性がある” と改名の必要性を自ら作り上げて改名したようです。つまり野口英世はわざわざ改名の必要がある事実を自分で創りだしてしまったのです。そこまでして改名したかったのでしょう。現代においては養子を入れるとかそういったことは難しいですが、本当に嫌であればそこまでするか!といった行動が必要なのかもしれません。そこまでしても嫌なのか!と人に思わせれば裁判官も納得して改名に賛同してくれるのかもしれません。