FXではボリンジャーバンドで高値と安値の目安をつける
ボリンジャーバンドとは
今回説明するボリンジャーバンドとは移動平均線を5本も6本も書いたようなものであり、移動平均の標準偏差をとったテクニカル指標です。英語名は "Bollinger-Bands" です。このボリンジャーバンドも標準偏差という高校数学でやった数学的な捉え方が含まれていますが、他の指標と同じようにやり方やシグナルを覚えておけば、だいたい問題はありません。余談ですがボリジャーバンドではなくボリンジャーバンドになります。 ”ン” を忘れやすいので注意しましょう。
ボリンジャーバンドは、アメリカのジョン・ボリンジャーという学者が開発した分析方法で、相場というのは移動平均線の周りに正規分布しているという仮定を基にして、移動平均の標準偏差を取ればその高値と安値を予測できるのではないかという統計学を持ち込んだテクニカル指標です。まぁ要するに移動平均線である程度の標準偏差を取れば、スッポリおさまるかもしれないってことですね。百聞は一見にしかず、このボリンジャーバンドが適用されている相場を実際に見てみれば、なんとなく言っている意味がわかるでしょう。
68%の確率で±1σのボリンジャーバンドにおさまる
上記の図を見てみると、ボリンジャーバンドとはいくつかの移動平均線のなかにローソク足がおさまるようになっていますね。これがジョン・ボリンジャーが提唱した、移動平均の標準偏差(σ)におさまるという意味です。ボリンジャーバンドの線は移動平均値+標準偏差で構成されており、移動平均線に何倍の標準偏差を±するかで描くことができます。
例えば真ん中の青い線が20日移動平均線になっており、その上下の薄い赤と緑の線が移動平均線に標準偏差(σ)を±した線です。これを1倍の標準偏差を計算したことから+1σ線、-1σ線と呼びます。実に68%の確率で、ローソク足はこの+1σ線の-1σ線間におさまるといわれています。
95%の確率で±2σのボリンジャーバンドにおさまる
そして実に95%の確率で、ローソク足はその倍の標準偏差を計算した+2σ線の-2σ線間におさまるといわれています。たまには、残りの5%の確率で2σ線の-2σ線から外側に出てしまうこともありますが、すぐに戻ってくるのです。この2σと-2σのボリンジャーバンドを相場に適用することで、反転のシグナルが非常につかみやすくなるのです。
ただし、2σの-2σのボリンジャーバンドで反転のシグナルを使うのはレンジ相場だけにしたほうがよいと言われています。図の真ん中の相場では、相場がどんどん上昇して+2σ線をどんどん押し上げていますね。このときに売りをしたら大変なことになります。この真ん中のようにトレンドがどちらかに傾いているようなときは、反転を狙った逆張りをするのではなく、トレンドにのる順張りをしたほうがよいのです。レンジ相場とトレンド相場によってボリンジャーバンドの使い方が変わってくることに注意しましょう。