マレーシアへの投資方法(株,ADR,FX,投資信託,ETF)
マレーシアに投資する魅力
マレーシアといえば東南アジアの南国の国というイメージですね。物価が安く生活しやすいということで日本で定年退職リタイアした人たちがセカンドライフを楽しむために移住する国としても有名です。セカンドライフの候補地になるほど、物価も安定し、治安も非常よく、インフラが整備されていて海外からの投資も旺盛です。イスラム金融が発達していて中東と同じように経済発展も盛んです。マレーシアの特徴は主に次のようになります。
マレーシア経済の強み
・ MEDUSAといわれるような高い経済成長
・ 若年層が多く将来性が高い
・ 海底には天然ガスや石油などの豊富な資源
・ 物価が非常に安定している
・ インフラは非常に整備されている
・ 世界一イスラム金融が発達している
・ 東南アジア随一のリゾート産業
・ 一部ではタックスヘイブンになっている
・ 技術国シンガポールへのアクセスが良い
・ アメリカ経済への依存がほとんどない
☆ セカンドライフに大人気のマレーシア
マレーシアは日本の定年退職者たちがセカンドライフを始める国としてとても人気です。その理由は日本から近く、治安が安定していて日本への理解も浸透している生活のしやすさがあります。マレーシアは新興国という扱いを受けていますが、いざ行ってみると驚くほど技術は生活水準は高く、日本と遜色がありません。そんな環境にも関わらず物価は日本の3分の1。しかも新興国にありがちなインフレはなく、非常に低い物価のまま安定しているのです。隣国シンガポールの影響で、最新技術の恩恵にもあずかれるし天然資源と観光産業によって国はとても豊かです。将来に明るい兆しが見えない日本よりもマレーシアで魅力的なリタイア生活を送る人が多いのは至極当然なのです。
マレーシアへの投資方法 : 個別株式
マレーシア株はアイザワ証券のみ
マレーシアへの個別株投資は今のところアイザワ証券のみが扱っています。ただし主に電話取引が主流でありインターネット取引にはあまり対応していません。取り扱っている銘柄はおおよそ100銘柄になるそうです。
ネット証券ではSBI証券や楽天証券がマレーシア株を取扱
他、海外取引が活発にできるSBI証券でもマレーシア株を取り扱っています。SBI証券はマレーシアにかぎらず、東南アジアの株式を数多く取り扱っているため、海外への投資を検討するのであれば是非とも口座開設しておきたいところです。楽天証券も【ASEAN株】のくくりでマレーシア株を数多く取り扱っており、SBI証券、楽天証券、ともに取扱銘柄数は4~50となります。
英語ができれば現地口座も開設できる
マレーシアの金融機関は外国人からの投資環境が整っているので英語で会話ができれば現地口座を作ることは比較的簡単です。ただし全てのやり取りは英語であり、取扱をしてくれる通貨もマレーシアリンギット(MYR)だけなので非常に取引が難しいので上級者向けです。
SBI証券が取り扱っているマレーシア株一覧(HPより引用) | ||
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ティッカー | 銘柄(英語) | 事業内容 |
AIRA | エアアジア AirAsia Bhd | マレーシアの国内、国際線サービスを提供する格安航空会社。 |
AMMB | AMMBホールディングス AMMB Holdings | AmBankの親会社。投資銀行業務が主力でイスラム金融商品、保険商品を販売。 |
AXIA | アシアタ グループ Axiata Group | マレーシアとインドネシアで携帯電話事業を行う政府系企業。 |
BATO | ブリティッシュ アメリカン タバコ マレーシア British American Tobacco Malaysia | たばこメーカー。ブリティッシュ アメリカンタバコ のマレーシア法人。 |
BUAB | ブミ アルマダ Bumi Armada | 海底油田開発支援サービス会社。 |
CIMB | CIMBグループ CIMB Group Holdings | マレーシア第2位の金融グループ。ブミプトラ商業銀行を前身とする。 |
DSOM | デジ ドッド コム Digi.com | マレーシアで第3位の携帯電話会社でGSM方式の通信サービスを提供する。 |
FGVH | フェルダ グローバル ベンチャーズ Felda Global Ventures Holdings | マレーシアのパームオイル事業大手。 |
GAMU | ガムーダ Gamuda Bhd | マレーシアの土木建設工事会社。 |
GENM | ゲンティン マレーシア Genting Malaysia | ゲンティン グループのリゾート開発会社。ゲンティンハイランド リゾートでホテル、カジノを運営。 |
GENP | ゲンティン プランテーション Genting Plantations | ゲンティン傘下のプランテーション会社。 |
GENT | ゲンティン Genting Bhd | 持株会社。子会社を通じて、レジャー、エンターテインメント事業、プランテーション運営、不動産開発管理、旅行関連サービス、金融業を手掛ける。 |
HLBB | ホンリョン銀行 Hong Leong Bank | マレーシアの商業銀行業。国内のほかシンガポール、香港で支店を展開する。 |
HLCB | ホンリョン ファイナンシャル グループ Hong Leong Financial Group | ホンリョン銀行を傘下に保有する金融サービス会社。 |
IHHH | IHHヘルスケア IHH Healthcare | へルスケアサービス会社。病院、メディカル センター、診療所の運営。 |
IJMS | IJM コーポレーション IJM Corporation | マレーシアの建設最大手。不動産開発、採石、プランテーション事業も展開。 |
IOIB | IOI コーポレーション IOI Corporation | プランテーションを主とするコングロマリット。パームオイル加工の世界企業。 |
IOIP | IOIプロパティーズ IOI Properties Group | マレーシア、シンガポールで事業展開する不動産開発・投資会社 |
KLKK | クアラルンプール ケポン(KLK) Kuala Lumpur Kepong | プランテーション企業。パームオイル加工、天然ゴム・ココアの生産加工。 |
MAHB | マレーシア エアポート Malaysia Airports Holdings | 空港管理、運営会社。空港内免税店、飲食店経営。 |
MBBM | マラヤン バンキング Malayan Banking Bhd | マレーシアを代表する商業銀行。子会社を通じて、保険、証券、リース等も提供する。 |
MHEB | マレーシア マリン アンド ヘビー エンジニアリング Malaysia Marine and Heavy Engineering | MISC傘下の造船会社。エンジニアリング、建設のほか海洋設備の修理改造。 |
MISC | MISC MISC Bhd | マレーシア最大の総合海運会社。 |
MMCB | MMC MMC Corporation | マレーシアの大手ゼネコン、港湾運営会社。また、海外で発電事業も行う。 |
MXSC | マキシス Maxis Bhd | モバイル通信サービス会社。固定回線、国際ゲートウェイサービスも提供する。 |
NESM | ネスレ(マレーシア) Nestle (Malaysia) | ネスレのマレーシア法人。インスタントコーヒー、ヌードル、チョコレートなどの製造販売。 |
PCGB | ペトロナス ケミカル Petronas Chemicals Group | 国営エネルギー企業ペトロナスの上場子会社。石油化学企業。 |
PEPT | PPBグループ PPB Group | 砂糖、小麦粉を主とする食品会社。他に不動産、映画配給、プランテーションを手がける。 |
PETR | ペトロナス ダガンガン Petronas Dagangan | 国営エネルギー企業ペトロナスの上場子会社で石油製品の販売、小売部門。 |
PGAS | ペトロナス ガス Petronas Gas | 国営エネルギー企業ペトロナスの上場子会社。天然ガスの精製、貯蔵、販売。 |
PRKN | パークソン ホールディングス Parkson Holdings | マレーシア、中国、ベトナムで百貨店チェーンを展開。ライオングループ傘下企業。 |
PUBM | パブリック バンク Public Bank | 商業銀行。香港、スリランカ、ラオス、カンボジア、ベトナム、ミャンマーなどに海外支店を持つ。 |
RHBC | RHB銀行 RHB Bank | マレーシアの金融大手。商業銀行、証券業、イスラム金融、保険業務も行う。 |
SAEN | サプラ エナジー Sapura Energy | 石油・ガス関連のサービス会社。海底油田開発支援サービスも手がける。 |
SEVE | セブンイレブン マレーシア 7 Eleven Malaysia | 7-Elevenブランドのコンビニエンスストアのフランチャイズチェーン |
SETI | SPセティア SP Setia Bhd | マレーシアの大手マンション、不動産開発会社。 |
SIME | サイム ダービー Sime Darby Bhd | プランテーション、不動産開発、重機・自動車販売、エネルギー、公共事業などの事業に従事する代表的持株会社。 |
TENA | テナガ ナショナル Tenaga Nasional | 電力会社。水力、火力発電。送電、配電を手がける東南アジア最大級の電力会社。 |
TLMM | テレコム マレーシア Telekom Malaysia | マレーシア最大手通信サービス企業。公衆電話、移動通信、インターネットサービスなどを総合的に提供。 |
UMSB | UEMサンライズ UEM Sunrise | マレーシアの不動産投資開発会社。 |
UMOG | UMWオイル&ガス UMW Oil & Gas Corp | 石油・ガス業界への重機・機材・設備・運営ノウハウなど全般を提供する。 |
UMWS | UMWホールディングス UMW Holdings | 自動車の組み立て、機械部品の製造販売会社。トヨタ、ダイハツと合弁で自動車生産販売を行う。 |
YTLP | YTLパワー インターナショル YTL Power International | YTL Corpの子会社。発電所の開発、建設、保守、運営を行う。 |
YTLS | YTLコーポレーション YTL Corporation | コングロマリット。グループ企業を通じて建設、不動産開発、発電、ホテルリゾート、高速鉄道運営。 |
マレーシアへの投資方法 : FX (MYR)
MYR は高金利
マレーシアの通貨はマレーシアリンギット(MYR)といいます。マレーシアは金融システムもインフレも非常に安定しているので政策金利は3~4%と新興国ではかなりの低水準になっています。これはそれだけインフレが抑えられていて物価が安定していることの裏返しでもあります。この物価安定もマレーシアがセカンドライフの候補地に認められる理由の1つですね。
MYR はFXできない
安定しているマレーシアリンギット(MYR)ですが、残念ながら今のところFX取引ができる業者は日本にはありません。流通量が少ないためにFXで取引できるのは当分先になるでしょう。
マレーシアへの投資方法 : 投資信託
マレーシアへ単独投資するマレーシア投資信託はありません。
やはりASEAN諸国へ全体投資するものにマレーシアが組み込まれていることが多いのです。
ASEAN投資信託 | 販売手数料 | 信託報酬 | 取扱証券 |
CAりそな アセアン・ファンド(愛称:メコン) | 3.15% | 1.26% | りそな関連企業 |
アジア短期債券ファンド(愛称:アジさい) | 3.15% | 1.3335% | 多くのネット証券 |
三井住友・アジア4大成長国オープン | 3.15% | 2.478% | 楽天証券 |
新生・フラトンVPICファンド | 3.15% | 3.0% | 楽天、SBI証券 |
フェイムアイザワアジア中小型株ファンド | 3.15% | 1.70% | アイザワ証券のみ |
サザンアジア・オールスター株式ファンド? | 3.15% | 1.67% | 多くのネット証券 |
JF アセアン成長株オープン | 3.675% | 1.70% | 三菱UFJ証券のみ |
国際 アジア・リート・F(通貨)リンギ(毎月) | 3.15% | 3.24% | 多くのネット証券 |
マレーシアだけには投資できない
マレーシアだけに投資するものは無く、ASEAN全体へ投資する投資信託に頼るしかありません。マレーシアへの投資を投資信託でやるのはけっこう難しい状況です。やはり、東南アジアということでいまだに金融が未発達であることと、イスラム国家で根本的に金融のしくみが違うことが理由になっています。
マレーシアへの投資方法 : ETF
マレーシアへ投資できる海外ETF
ETFの本場であるアメリカのETFでは、マレーシアだけに投資できるETFがあります。海外ETFということで米ドル建てですが、コストが安くなっています。マレーシア単独への投資信託がなので、このETFは非常に有効な投資先となります。また投資金額が非常に少額(1万円程度)で済むために投資しやすいETFです。
マレーシア株式市場へ投資するETFの詳細 | |||
ティッカー | ETF名 | 信託報酬 | 市場 |
03082 | db x トラッカーズMSCI マレーシア インデックスUCITS ETF MSCI マレーシア トータルリターン ネット・インデックスの運用成績に概ね連動する投資成果を目指す。 | 0.50% | db Platinum Advisors |
EWM | iShares MSCI Malaysia MSCI マレーシア指数 | 0.48% | NYSE Arca |
買える証券会社 | 楽天証券、SBI証券、マネックス証券 |
マレーシアへの投資方法 : まとめ
投資方法は少ない
まとめるとマレーシアへの投資方法には個別株式(ADR)、投資信託、海外ETFがあります。残念ながらFX(MYR)ではマレーシアリンギット(MYR)を取引することはできませんし、投資信託もASEAN全体のものが多く、投資方法はあまりないです。
オススメはマレーシアETF!
正直なところ、マレーシア個別株式は個別企業の情報が入りにくいのでオススメできません。マレーシア投資には手軽でコストが安い海外ETFが一番適しているでしょう。米国のETFなので米ドルの為替変動リスクがありますが、投資金額も少額で済むので非常に有効な投資先になるでしょう。
投資対象 | その投資ができる証券会社 | 手軽度 | オススメ度 |
マレーシア個別株式 | アイザワ証券 | △ | ○ |
マレーシア株ADR | なし | × | × |
マレーシアリンギットFX | なし | × | × |
ASEAN投資信託 | 多くのネット証券 | ◎ | △ |
マレーシアETF | なし | × | × |
マレーシア海外ETF | 楽天証券、SBI証券、マネックス証券 | △ | ◎ |
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