業界格差:勝ち組のインフラや金融業界と負け組業界の飲食・サービス業界

業界問わず全体の平均年収は下がりっぱなし

サラリーマンの平均年収

国税庁の民間給与実態統計調査では毎年、各業界の平均年収を発表しています。直近の発表された結果を比較してみると、上位の「金融業,保険業」は60万円ダウン、「情報通信業」は52万円ダウン、「運輸業,郵便業」が24万円、「医療,福祉」が11万円、「複合サービス事業」が9万円と、とにかく下がり続ける平均年収・・・。

なんだ、みんな下がっているんだ・・・と共感意識を持って安心しているとヤバイです。足元ではじわじわとインフレが進行中だが、円高のおかげと企業の経営努力でなんとか踏みとどまっている状態、いつ日本国債が暴落するかわからない危機的状況においては、ちょっとしたことで国債と円の暴落による急激なインフレが来る可能性が低くありません。しかし悪影響のインフレでは賃金上昇は期待できないため、物価は上がるのに給料は増えないスタグフレーションという最悪の事態になりかねない。本当に何のために働いているのかわからなくなってくる時代だ・・

数字にハッキリ出る!これが業界格差だ!

業界格差、年収の業界格差

みんなが下がっている平均年収ですが、そもそも基準が異なります。みんなが知りたがる、あの業界の平均年収。それをハッキリと図で観してくれるのが国税庁の民間給与実態統計調査です。これはその国税庁の民間給与実態統計調査の調査結果PDFでグラフにされた各業界の年収を賞与と給与を積み重ねる形で比較したものです。調査は2010年に行われて2011年に発表されたものです。

これを見ると平均年収が500万円を超えるのは1位:「電気・ガス・熱供給・水道業」696万円、2位「金融業,保険業」の589万円、以下、3位「情報通信業」の564万円、4位「学術研究,専門・技術サービス業」、509万円だけになっています。お固い準公務員とも言われるインフラ関係、そして激務だが報酬が高い金融業界などがハッキリと高い給与であることがわかります。対して、人気があまりなくてアルバイトやフリーターばかりがいて、将来性が見込めず、さらに激しい競争で悪いイメージがある 「宿泊業,飲食サービス業」の247万円と最低になっていました。これもイメージどおりの結果といえるでしょう。

このイメージは企業への就職を目指す就活生にも浸透しており、就活生の行きたい業界ランクの上位にはやはり 「金融」 とか 「商社」 がランクインしており、行きたくない業界は 「フードサービス」 といった飲食であることも発表されています。上記の調査結果でそのイメージが間違っていないことがハッキリしているわけですから、こういったランクになるのは当然ですね。そして皆が集まるから上位業界の就職戦線は激しくなる一方です。上位業界に就職できなかったら、飲食などを目指さず就職留年して、来年また就活を上位業界で行う学生がいるもの納得できます。まあそれが上手く行くとも限りませんが。

就職留年

関連記事