音楽ファンドとは心に残る未来のミュージシャンに投資する投資信託
音楽ファンドとは
音楽ファンドとは名前からすぐわかると思いますが、アイドルファンドと同じく、これからの新人アーティストに投資するファンドです。アーティストというのは音楽・曲を製作して販売し、人気が出ればDVDや写真集を制作したりライブイベントを行ったりして稼ぐことができます。投資家から募った資金で曲を制作したりイベントを行ったりするのです。いわゆる音楽アーティストたちの一口スポンサーになるということです。自分の応援するアーティストのCDの制作及び販売事業への投資という 「アーティストの夢を応援する」 と新しい応援のカタチです。
音楽ファンドのメリット・デメリット
音楽ファンドとは、投資するアーティストの人気がすべてと言っていいでしょう。人気の出るアーティストの曲は、たとえ宣伝活動を行っていなくとも口コミでどんどん広がっていきます。有名アーティストの中にもストリート活動が広まってメジャーデビューした人もいましたね。曲が売れれば、第2弾、第3弾の曲も作られますので、人気も儲けもうなぎ昇りです。しかし人気が出ないままだと、やはりアイドルファンドと同じくつくり損になってしまいます。音楽ファンドにも ”CD売上の足切り水準” が存在し、その水準を越えないと発売中止になってしまうことがあるのです。良くも悪くも音楽業界の辛い掟が、そのまま反映される形になります。
音楽ファンドでは、投資するアーティストごとにファンドが作られるケースが多くなっています。そのため自分が投資したいアーティストだけに投資することができます。もちろんいろんなアーティストに投資することもできます。自分が投資したアーティストはとても身近な存在になります。そのアーティストのオリジナルDVDのプレゼントやライブへのご招待、CDジャケットのクレジットへの名前記載などなどの特別待遇が受けられるのです。
ただし、この音楽ファンドの側面には 「損得関係なしにお気に入りのアーティストを応援する」 といった点があります。金銭的儲けよりも、純粋に自分の好きなアーティストを応援したいといった希望で投資をする方が多いです。金銭的なリターンを求めるよりも、新人アーティストを応援するために投資する商品といったほうがいいかもしれません。
【メリット】
・ アーティストのCDが人気になれば、アーティストも投資家も儲かって両方HAPPY
・ アーティストに直接投資ができる
・ ”金の卵” にいち早く投資することができる
・ 投資することでアーティストがとても身近な存在になり、特別待遇が受けられる
【デメリット】
・ アーティストのCDが売れなければ、アーティストも投資家も両方UNHAPPY
・ どのアーティストの曲が売れるのか見極めが難しい
・ アーティストのCD売上枚数には ”足切り水準” がある
音楽ファンドはアーティストへの
一口スポンサーみたいなもの
音楽ファンドの過去の運用結果
音楽ファンドはミュージックセキュリティーズ(株)がやっている小口のものが多いです。各アーティストごとにファンドを設立するために、1つのファンドの規模が小さくなってしまうからです。しかし、アーティストごとにファンドが作られるために成績を見れば売れたか売れていないかが一目瞭然です。ミュージックセキュリティーズの設立理念は 「もっと自由な音楽を!」 です。各事務所の黒い噂が絶えず、プロデューサーの鶴の一声でアーティストの未来が決まってしまう閉鎖的な音楽業界の環境を変えたいという強い理念をもっていらっしゃるので大いに共感できますね。
※損益分岐数 ・・・ この枚数が売れれば、元本を確保できる水準
※なお、最終利回りが (販売数/損益分岐数) にならないのは、音楽ファンドには様々が人が関わっているために、元締めのミュージックセキュリティーズ(株)やアーティストのCDの販売者、制作業者などへの報酬、成功報酬、税金などが差し引かれたからです。
過去の音楽ファンドの最終運用成績 | ||||
・ 購入は一口5,000~1万円からがほとんど ・ 運用期間はだいたい2年間がほとんど | ||||
アーティスト名 | ファンド募集総額 | 損益分岐数 | 販売数 | 最終利回り |
BOLERO-1 | 86万円 | 1,000枚 | 1,323枚 | 13.3% |
BOLERO-2 | 190万円 | 3,232枚 | 3,240枚 | 14.34% |
CRESCENDO-1 | 240万円 | 3,317枚 | 3,331枚 | 0.16% |
BOLERO-4 | 63万円 | 1,121枚 | 1,255枚 | 23.74% |
BOLERO-5 | 1,000万円 | 10,105枚 | 10,915枚 | 6.59% |
BOLERO-6 | 236万円 | 6,250枚 | 5,004枚 | -19.9% |
BOLERO-7 | 400万円 | 3,650枚 | 3,052枚 | -16.4% |
BOLERO-8 | 300万円 | 4,313枚 | 4,433枚 | 1.19% |
BOLERO-9 | 1,200万円 | 12,278枚 | 11,190枚 | 0.33% |
BOLERO-12 | 356万円 | 4,921枚 | 4,651枚 | -0.05% |
BOLERO-13 | 1,120万円 | 10,163枚 | 12,293枚 | 5.65% |
KANON-2 (BACK STAGE PASS) | 2,034万円 | 15,960枚 | 16,027枚 | 0.02% |
BOLERO-14 | 87万円 | 952枚 | 1,993枚 | 32.87% |
BOLERO-15 | 190万円 | 1,584枚 | 1,588枚 | 0.07% |
BOLERO-16 | 256万円 | 2,103枚 | 2,265枚 | 1.65% |
BOLERO-18 | 240万円 | 2,927枚 | 5,063枚 | 6.36% |
BOLERO-19 | 53万円 | 655枚 | 676枚 | 0.40% |
BOLERO-20 | 81万円 | 905枚 | 1,151枚 | 2.93% |
BOLERO-24 (琉球ファンド1) | 47万円 | 999枚 | 1,003枚 | 0.06% |
BOLERO-25 | 241万円 | 3,048枚 | 3,060枚 | 0.09% |
BOLERO-26 | 1,539万円 | 8,355枚 | 18,709枚 | 16.66% |
JETS-MS音楽ファンド1 | 1,049万円 | 8,309枚 | 7,643枚 | -0.19% |
good music marunouchi fund2 | 232万円 | 5,000枚 | 17,679枚 | –% |
BOLERO-36 | 370万円 | 2,004枚 | 3,043枚 | 26.77% |
過去の音楽ファンドはこのような運用成績となっています。それぞれファンドの規模が50万~2,000万円とかなり違いますが、元本割れをおこしているものはあまりありません。多くのファンドが損益分岐数のギリギリ水準になっていますが、かなりの枚数を売り上げて利回りが30~40%になるものもあります。大きく元本を割れているファンドがほとんどありませんので、しっかりした売上を出せるアーティストのファンドへ投資できれば、しっかりとしたリターンが期待できます。
音楽ファンドにはどうやって投資するか?
音楽ファンドは、ミュージックセキュリティーズ(株)のホームページで販売が行われています。購入するには銀行口座が必要ですが、メガバンクやイーバンク銀行、ジャパンネット銀行などに対応しているためにほとんど問題は無いでしょう。音楽ファンドのアーティストは毎回変わるのでこまめなチェックが必要になります。アーティストもポップスやロック、ヒップホップなどかなりの種類のアーティストたちがそろっています。気に入った人や、金の卵を見つけられたら一口スポンサーになってみてはいかがでしょうか?