SRIファンド(エコファンド)とは社会貢献をする会社へ投資する投資信託
SRIファンド(エコファンド)とは
SRIの正式名称はSocially Responsible Investmentといい、日本語で「社会的責任投資」という意味を指します。つまりSRIファンドとは地球環境対策をしている企業や環境にやさしい制度を出してエコを強調している会社を応援するファンドです。ただ一口にエコ関連企業だけに投資するだけでなく、人種差別を行っていない企業や軍事産業に携わっていない企業、女性や障害者の雇用などのCSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)への取り組みが高く、社会的に評価されて信頼される企業に投資するのもSRIファンドなのです。
SRIファンド(エコファンド)のメリット・デメリット
社会貢献が最大の目的
SRIファンド(エコファンド)への投資のメリットは、なんと言っても社会貢献に参加できるということです。現在、世界的に環境活動が盛んになってきていますので、海外の企業にとっては投資対象としてSRIファンドに選ばれることが一種のステータスにもなっています。SRIファンドに選ばれる→信頼される企業となる→株価も上がり、投資家へのリターンも増えるという、投資の正のスパイラルになることができます。
信頼できる投資先
三菱重工業のリコール問題やライブドアの粉飾決算、相次ぐ食品偽装事件などで、今は企業への信頼が完全に失墜しています。このような状況下でSRIファンドに選ばれた企業は、社会貢献度が高く信頼できる企業ということで、 ”信頼できる投資先” としてマネーが集まりはじめています。
儲け主義ではない
投資信託が絶対的リターンを追及していることに対して、エコファンドは 「利益より環境優先」 がモットーですのであまり大儲けは期待できないことが多いです。事実、最近組まれたエコファンドのほとんどはリターンがマイナスになっています。そして日本はまだ、エコに対する認知度が小さいためにリターンが出るにはまだ当分の間、時間がかかると予想されます。
【SRIファンド(エコファンド)のメリット】
・ 社会貢献に投資できる
・ SRIファンドに選ばれることは名誉
・ 信頼できる投資先である
【SRIファンド(エコファンド)のデメリット】
・ 大もうけは期待できない
・ SRIへの認識が低い分、リターンが出るには時間がかかる
・ コストはやや高め
SRIファンド(エコファンド)は
社会貢献ファンドである
SRIファンド(エコファンド)は利益より社会貢献を優先する
現在、日本では欧米ほど環境活動に対する取り組みが評価されていません。環境活動に取り組む姿勢を見せても 「あぁ、この会社はいいことしてるな~」 という認識で終わってしまい、企業としてのステータスになりません。最近のエコブームにしても、ただのオシャレとしか認識されておらず、ビニール袋節約のためのエコバックにブランドをつけて高値で販売する業者までいる始末です。また国の対応もお粗末です。環境先進国のドイツが、個人住宅でのソーラー発電システムに補助金を出して、発電した電力を高く買い取っているのに対し、日本はたいした額の補助金を出ず、国として環境活動を促進する姿勢が見られません。そのため現在の日本のSRIファンド(エコファンド)は利益が非常に出にくいファンドになっています。そのため、投資による儲けというよりも環境活動に熱心な企業を応援する投資信託と割り切ったほうがいいでしょう。
後々、日本の環境活動に対する取り組みが社会的に評価されるようになれば、SRIファンド(エコファンド)は大きなリターンを出すことができるでしょう。しかし日本は、まだその段階には至っていません。わが国ながら、ちょっと情けないですね・・・
SRIファンド(エコファンド)に投資するにはどうやるか?
エコファンドは、エコバッグの普及に伴う ”エコブーム” によってかなりの数の投資信託が組まれました。運用会社ごとにSRIファンド(エコファンド)を作っているために、かなりの数のSRIファンド(エコファンド)が流通しています。運用会社を選ばなければ、おそらくどこの証券会社でも購入することができるでしょう。ただし、SRIファンド(エコファンド)は購入手数料がやや高めに設定されているので、ノーロードのファンドが多く、いろんな種類から選ぶことのできるSBI証券、楽天証券、投信スーパーセンターあたりで選択するのが好ましいと言えます。