ラッキーバンク投資家は確定申告必須、損失の繰越は?

ラッキーバンクの損失が確定

ラッキーバンクがサービサーに債権譲渡をすると発表してから数日。

12/10に「債権譲渡完了」の連絡メールが来て、これで投資家の投資資金の毀損が確定しました。具体的に何%毀損するかは報告書が来ないことにはハッキリしませんが、50億円の投資資金に対して債権譲渡金額は16億円にしかならなかったので、およそ6~7割の投資資金が毀損すると考えられます。

ラッキーバンクからの年間取引報告書に損失記載

なおラッキーバンクは今回の投資資金の損失を含めた年間取引報告書を来年2月に発行するということです。貸倒れした損失は他の所得から控除することができるので、他のソーシャルレンディングの利益や雑所得の利益がある方はこの年間取引報告書を計算にいれて確定申告をしなければなりません。

なお、今般の債権譲渡に伴う出資元本の毀損は、平成30年分の損失として計上され、来年2月頃に、当該損失を記載した年間取引報告書をMyページ経由で発行させていただく予定となっておりますので、あわせてご案内申し上げます。

ラッキーバンクメールより引用

ソーシャルレンディングは源泉徴収されている

基本的に多くのソーシャルレンディング業者では、利息が分配される前に20%の源泉徴収が行われています。そのため確定申告をしてラッキーバンクの損失を控除すれば、その分所得が減るわけですので源泉徴収された分が還付金として戻ってきます。

後述の雑所得のため、年間利益が20万円以下の方は確定申告の必要がありませんでしたが、ラッキーバンクで被弾した方は今年の確定申告がほぼ必須となっています。

ソーシャルレンディングが雑所得であるための問題点

しかしここで重大なポイントがあります。

ソーシャルレンディングの所得は「雑所得」に分類されています。この雑所得、なんと赤字を繰り越せないという非常に不誠実かつ不公平な税制度となっています。

つまりラッキーバンクで大きな損失を計上しても、その損失が大きく年間で大きな赤字になった場合、それを来年に繰り越すことができないのです。

他の雑所得利益がないと丸損

そもそも雑所得というのは他の9つの所得(事業所得、給与所得、不動産所得…)に分類されないその他を全部ひっくるめたものを指しており、該当するのが年金、作家の原稿料や印税、講演料、謝礼金など様々です。

雑所得とは、他の9種類の所得のいずれにも当たらない所得をいい、公的年金等、非営業用貸金の利子、著述家や作家以外の人が受ける原稿料や印税、講演料や放送謝金などが該当します。

引用:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1500.htm

仮想通貨の利益と相殺が可能

他に雑所得として分類されているのはアフィリエイト収益や、日本に登録されていない海外業者での利益、そして仮想通貨などもこの雑所得に分類されます。雑所得同士で損益通算はできるため、これらの利益がある方はラッキーバンクの損失と相殺も可能です。

例えば今年初めには「コインチェック580億円相当のNEM流出事件」が起こっています。この事件に際してコインチェックは流出したNEMの相当分を日本円にて補償を行いました。NEMを持っていた人は強制利益確定されたことになり、大きな確定利益を得た人も多いでしょう。

NEMの利益確定も、ラッキーバンクの損失も同じ「雑所得」となりますので両者で相殺が可能です。

 

他の雑所得がない場合は?

しかし普通のサラリーマンや公務員をやっていて副業も投資も何もしてない。ソーシャルレンディングだけをやっていたという方もいるでしょう。他の雑所得が全然ない場合、ラッキーバンクの損失と相殺させる所得がありません。すると雑所得の赤字となります。

この赤字は来年以降には繰り越すことができず、本当にまるまる損になってしまいます。

 

他のソーシャルレンディング利益がある人はとりあえず確定申告

ソーシャルレンディングは雑所得のため今回のラッキーバンクの被弾が大きくて赤字になってしまった人は残念ながらその赤字を来年に繰り越すことはできません。

そうなると確定申告自体しなくてもいいのでは?

と思ってしまう方も多いですが、ソーシャルレンディングをやっている人は大体が他の業者の案件にも投資している場合が多いはずです。ラッキーバンク1つに全力投資していた人は少ないでしょう。その場合は他のソーシャルレンディングの利息の源泉徴収分を確定申告をすることで還付させることができるので、確定申告はしたほうが良いのです。

まとめ:確定申告が必要

ラッキーバンクだけに全力投資 → 確定申告しても戻ってくる還付金はほぼ無い。

他のソーシャルレンディングにも投資していた → 他の案件の源泉徴収とラキバンの損失を相殺させるためにも確定申告が必要。源泉徴収されて余分に払っていた税金が戻ってくる。

他の雑所得の利益があるが、ラッキーバンクの損失のほうが多かった → 両者を相殺させて雑所得の正確な利益を確定させるためにも確定申告が必要。赤字繰越は不可。

他の雑所得の利益があり、ラッキーバンクの損失よりも多かった → 両者を相殺させて雑所得の正確な利益を確定させるためにも確定申告が必要。20万円以上の利益になっていれば総合課税により税金が確定する。

なんとか損失を繰り越せないのか?

ソーシャルレンディングだけを見ていれば、自身でコントロールできる部分がほとんどないため赤字発生時にできることはありません。確定した赤字分を眺めて後悔するしかありません。

ただ仮想通貨や他の取引業者を使った「ある方法」を使えば、繰越も可能です。

理論上繰越ができるだけ。実行は自己責任

ただしこの方法は ”理論上できる” というだけであり、実際に税務署が認めるかどうかはわかりませんし、確証もありません。保証などできませんので自己責任で考えて行動してください。

その方法とは「仮想通貨FXなどで両建てをし、利益部分だけを決済する」ことです。

これはFXと同じですが、仮想通貨FX、あるいは海外FXでもいいのですが、ポジションを両建てして作り、利益部分だけを決済します。損失部分は残したまま年を越します。すると今年はラキバンの損失とFXの利益が相殺され、損失はなかったことに。そして来年には含み損をかかえたポジションだけが残るというわけです。

ラキバンの損失と同じだけの含み益を作る

例えばラッキーバンクで50万円損失が出ているとします。

そこで仮想通貨FXか海外FXでポジションを両建てします。例えばBTCJPYを50枚売って、50枚買います。
(BTC 367000の時)
BTCJPY LONG 367000
BTCJPY SHORT 367000

これが相場が動いて50万円くらいの変動があるまで待ちます。
(BTC 357000に下落)
BTCJPY LONG 367000 :-500,000
BTCJPY SHORT 367000:+500,000

そしたら利益のポジションだけを決済し、またポジションを取り直します。
(BTC 357000)
BTCJPY LONG 367000 :-500,000
BTCJPY SHORT 367000:(決済)
BTCJPY SHORT 357000:±0
確定利益:+500,000

すると今年はラッキーバンクの損失-50万円とBTCJPYの利益+50万円ができます。両者は雑所得のため相殺され、今年の損失も利益もなくなります。そして以下のポジションが残ります。
BTCJPY LONG 367000 :-500,000
BTCJPY SHORT 357000:±0
両建て状態なので ”損失の保存” ができています。

この状態で年を越せば、今年は雑所得の収支プラスマイナスゼロ。
ポジションには-50万円の含み損がある状態になります。
これで理論上は 来年に「損失の繰越」 が可能になっています。

しかしこれが実際に税務署に認められるかどうかは別問題であり、まずBTCJPYのポジションを作るために多額の証拠金が必要であること、ポジションを両建てするにあたってスプレッド分損が出やすいこと、仮想通貨FXでポジションをホールドしていると保持コストとしてスワップが毎日かかること、実際に狙ったレートで約定してくれない可能性、など様々なリスク要因もあります。

実際にやるかどうかは完全な自己責任でお願いします。

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