ワインファンドとは気品あふれる上級の投資信託

ワインファンドとは

ワインは気候やぶどうの品質によって味が大きく変化するため一定の値段が存在せずに株式のような価格の市場があります。当然まだ成熟してないワインは価格が安く、今後の熟し加減と市場の状況によって価格が大きく上昇します。ワインファンドとは、これらの若いワインを買付け、数年間熟成させ、価格が上昇したときに売却し、利益を生み出すファンドです。熟成されたワインは、時間が経てば経つほど価値が上がるので、ヨーロッパで古くからの蓄財方法として知られる投資形態です。

若いワインを買付け、数年間熟成させ、価格が上昇したときに売却し、利益を生み出すファンド

ワインファンドのメリット・デメリット

ワインファンドは主にヨーロッパで設立され、ワイン自体もヨーロッパで運用されます。しかし伝統的なワイン業界はそうカンタンには外国人の投資を受け入れません。そこには確かな信頼できる太いパイプを持った人がいなければいけないのです。そういった理由で彼らとのパイプを持つ株式会社ヴァンネットが唯一、金融庁と農水省の商品ファンド法上の許可事業として「ワイン投資ファンド」を運営しています。日本では唯一の存在のために、競合する相手がいないのが特徴です。ワインファンドのメリットは、実物であるワインへの投資なのでゼロになることは無く、投資家にはポートフォリオに組み込まれている銘醸ワインをプレゼントされます。なんとなく株主優待のような感じです。また、ワイン関連のレストランでの食事会やヨーロッパへの現地見学ツアーなど出資者と運営者の交流があります。

デメリットとしてはワインファンドはもともと富裕層を中心に運用されてきたものなので、投資には敷居が高くなっています。最低投資金額は300万円と高額で、主な出資者は富裕層や退職金の運用をしている方たちです。また信用があるといっても会社自体は小さいため、思わぬ損失でいきなりファンド運用を中止したり解散する可能性もないとはいえません。そしてワインを運用するのはヨーロッパなので、ワインファンドはユーロ建てになっています。したがって円換算するときには、EURJPYに影響されるユーロと円の為替変動リスクもあるのです。今のところユーロは強い状態が続きそうですが絶対とはいいきれません。そして困ったことにワインファンドの詐欺を働く会社が出てきました。

【ワインファンドのメリット】
・ 日本で唯一のため日本のワイン市場独占
・ ワインは無価値になることは無い
・ 時間が経てば価値が上がるワインは長期投資に向いている
・ 投資家同士の交流が盛ん(食事会、ヨーロッパへの見学)

【ワインファンドのデメリット】
・ 最低出資金額が300万円と高額
・ 運用期間が決まっている
・ 会社自体は小さい
・ ユーロと円の為替変動リスク
・ 最近、詐欺会社が出てきた

富裕層にふさわしいワインファンド

ワインファンドの過去の運用結果

ワインファンドは毎年設立されています。それぞれのファンドは運用期間が7年ということで2000年度のワインファンドしか満期を終えていませんから、実績としてはまだ1つだけです。しかしワインはおおむね強い状態が続き、ユーロ高の恩恵をうけて出資金の2倍以上・・・つまり200%の実績を出しています。またこうして比較すると、運用期間が長いものほど良い運用結果が出ています。ワインは時間が経てば経つほど価値が上昇するために、長期投資にはかなり向いています。

過去のワインファンド運用期間現在の利回り
ワイン投資ファンド(収穫年:2001年もの)償還済2002/04/30(運用5年11カ月)168.91%
2003ワイン投資ファンド2003/04/30 (運用4年5カ月)144.14%
2004ワイン投資ファンド2004/05/31 (運用3年4カ月)139.44%
2005ワイン投資ファンド2005/06/27 (運用2年3カ月)145.42%
2006ワイン投資ファンド2006/06/29 (運用1年3カ月)127.10%
2006ワイン投資ファンド2007/06/28 (運用3カ月)107.45%


ワインファンドにはどうやって投資するか?

ヨーロッパで設立されるワインファンドはワイン業界に太いパイプを持った株式会社ヴァンネットが唯一、金融庁と農水省の商品ファンド法上の許可事業として「ワイン投資ファンド」を運営しています。日本では唯一の存在のために、競合する相手がいないのが特徴です。

しかし、最近ワイナリーインベストメント(〒105-0001 東京都港区虎ノ門4-3-20 神谷町MTビル14F)という会社がワインファンドの詐欺をしているようです。評判高いヴァンネット社のワイン投資ファンドのホームページからロゴマークやロゴタイプ、さらに、投資利回りと投資期間以外はほとんどすべてそのまま盗用して、有利なワインファンドに投資するように呼びかける巧妙な手口です。

(2016.03追記)そして残念ながらヴァンネットも破産を行いました。やはりワインファンドの敷居は高いです。

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民間信用調査機関の帝国データバンクによると、ワイン投資ファンドの組成・運営会社ヴァンネット(東京)が7日、東京地裁に自己破産を申請、破産手続き開始の決定を受けた。債権者は530人以上、負債額は40億円を超える見込み。ヴァンネットは2000年7月の設立。フランス産の高級ワインなどを買い付けて保管すれば、将来の値上がりで利益が得られるとの触れ込みで、01年4月 から14年6月までに計25のワイン投資ファンドを組成。延べ1989人の投資家から約77億4600万円の出資金を集めた。しかし15年12月、高橋淳代表がワインの買い付けや売却に関し虚偽の報告をしていた事実が判明。財務省関東財務局から第二種金融商品取引業の登録取り消し処分と業務改善命令を受けた。その後の弁護士による調査では、投資対象のワイン商品在庫が激減していたことが明らかになった。帝国データによると、現在は計14ファンドで未償還の出 資金が36億7372万円に上っている。未償還出資者は523人いるといい、一人平均700万円強が未償還になっている計算だ。
///////////////////////3月7日(月)23時0分配信 ////////////////////////////


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