投資信託選びに迷ったらコストが安いほうを選ぶのが鉄則だ
投資信託を選ぶときの鉄則
投資信託は今も増え続けていて、その数は数千種類にも及びます。毎月新しいものが作成されては売り出されていて、私たち個人投資家はおろか、プロの投資家ですらいくつあるのか把握しきれない状況です。そんな中で、同じような投資信託は本当にたくさんあります。試しにモーニングスターで、日本株と検索すると1000種類もの投資信託が出てきます。とんでもない数です。では、投資信託を選ぶ際にはどんなことを決めてにすればいいのでしょうか?
それはズバリ・・・
コストの安いインデックスファンド
つまりインデックスファンドであって
販売手数料+信託報酬+信託財産留保額が安いものを選ぶべきです。
わずかなコストの違いが天国と地獄を生む
1%のコストが天国と地獄を生む
このグラフは、運用する投資信託を1として4%の運用したとき、コストが0%、1%、2%の場合どれほど違いが出るのかを算出したものです。コストがたった1%違うだけで、20年後には30%以上もの差が出てしまうのです。コストが高ければ高いほど、運用結果は悪くあり、コストが安くなれば安くなるほど運用結果が天国と地獄ほど違うのです。ですから、投資信託を購入する際には、とにかくコストが安いものを選ばなければいけません。
コストは信託報酬を一番重視せよ
コストには販売手数料、信託報酬、信託財産留保額の3つがあります。実際に投資信託を比較するときに一番優先すべきコストは 「信託報酬」 になります。これは、販売手数料は買った年にしかかかりませんが、信託報酬は毎年必ずかかるコストだからです。例えば、販売手数料が0%でとっても安いと思われがちなノーロード投資信託も、信託報酬が高いと長期的にはコスト高になってしまいます。信託報酬が高いノーロードのものよりも、多少販売手数料がかかっても信託報酬が安いものを選ぶべきなのです。
アクティブを選ばず、インデックスを選ぶ理由
上記の内容からコストの安いインデックス運用を選ぶべきであることがわかります。しかしアクティブ運用の投資信託は、腕のいいプロならば大儲けできるから得じゃないか?と思う方もいるでしょう。ですが、過去のデータから一年の運用でプロ(ファンドマネージャー)の運用するアクティブ運用がインデックス運用よりもよい成績を出すのは全体の30%ほどになっています。つまりいかにプロといえども結果を出せるのは3割程度です。
しかしこれが長期運用になってくるとインデックス運用のほうが成績をよくします。なぜならいくら敏腕といわれるファンドマネージャーでも、3年、4年、5年と連続してよい成績を上がることは困難であるからです。先ほど一年の運用でインデックス運用よりもよい成績を出すファンドマネージャーは30%ほどでした。それでは2年目にはなるとどうでしょう?30%のファンドマネージャーの中で2年目もよい成績を出すのは30%の30%・・で9%ほどになってしまいます。そして3年目もいい成績でいるのは2.7%、4年目は0.81%、5年連続となると実に0.2%ほどにしかなりません。1年だけなど短期間の運用ならともかく、長期運用をするならアクティブ運用がインデックス運用に勝てるのは非常に難しいということになります。
1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | 5年目 | |
連続して結果を 出し続けるプロの割合 | 30% | 9.0% | 2.7% | 0.81% | 0.24% |
長期運用ではアクティブ運用は
インデックス運用にはほとんど勝てない!
世界一の投資家もコストの安いインデックスを一押し
世界一の投資家とも言われる ”超” 有名な投資家ウォーレン・バフェット氏。投資をするに当たってこの方を知らない人はいないでしょう。その世界一の投資家ウォーレン・バフェット氏もインデックスファンドを薦めています。
バフェット氏曰く:
「低コストのインデックスファンドを買うこと、それを買いつづけることが最良の方法でしょう。実質的にアメリカの産業の全てを買うことになるのですから。あなたが時間とともに買いつづけることで、底で買うことはできませんが、天井で買うこともありません。もしあなたの保有するファンドが毎年2%の信託報酬などのフィーを浪費するとすれば、インデックスファンドに勝つのに苦労すると思いますよ。落ちついて、リラックスして、時間と共に蓄えられていくべきです。」
バフェット氏はこのように述べています。つまり毎日株価と睨めっこしながら投資をするより、時間を武器としてゆったりと投資するのが最善の策であるということです。ちなみにご存知かもしれませんが、バフェット氏の投資方法はデイトレのような短期売買は絶対にせず、自分が見極めた会社の株式を何十年も保有して、ほとんど売買しない長期投資です。世界一の投資家の言葉をあなたはどのように捉えますか?