3重コストのファンドオブファンドオブファンズ
ファンドオブファンドオブファンズとは
ファンドオブファンドオブファンズ(FOFOF)とはファンドオブファンズ(FOF)のように投資信託に投資する投資信託に投資する投資信託のことです。かなりわかりにくいですが、ファンドオブファンズ(FOF)へ投資する投資信託です。
普通の投資信託は、多くの投資家から集めた大金で 「株式」、「債券」、「不動産」 といったものを買います。しかしファンドオブファンドオブファンズ(FOFOF)は、集めたお金でまたファンドオブファンズ(FOF)を買うのです。
するどい方ならすぐに気づくことができるでしょうが、このファンドオブファンドオブファンズというのはただでさえ2重コストがかかってしまうファンドオブファンズにまた投資するのですから、実質的に3重のコストがかかってしまうのです。投資信託のコストは高いものでも3%ほどにしかなりませんが、3%が3回かかれば9%、多い時には10%を超えてしまいます。そう、何もしなくても毎年元本の10%が手数料として削られてしまっていくのです。ファンドオブファンドオブファンズはとんでもない高コスト投資信託なのです。
ファンドオブファンドオブファンズは結局3重コスト
3回投資するから、コストも3倍
ファンドオブファンドオブファンズ(FOFOF)は結局ファンドオブファンズ(FOF)に投資する投資信託ですから、2重コストのファンドオブファンズ(FOF)よりもさらにコストが1回多いということで3重コストがかかることになります。
最初に投資した投資信託の手数料と、投資したファンドオブファンズ(FOF)の運用会社の手数料と、ファンドオブファンズ(FOF)が投資した投資信託の手数料の3重コストです。もうワケがわからなくなってしまいますが、とんでもない高コストということだけはわかるでしょう。
ファンドオブファンドオブファンズいうことは教えてもらえない
しかし、実際3重コストがかかっていても、投資信託の種類に 「ファンドオブファンドオブファンズ(FOFOF)」 という言葉は存在しません。ファンドオブファンドオブファンズというのは、あくまでファンドオブファンズから派生した造語であり、投資信託の専門語句には記載されていません。
そのため実質ファンドオブファンドオブファンズ(FOFOF)でも、証券会社にとってはファンドオブファンドオブファンズであることを説明する義務はなく、3重の手数料は明記されず、説明もされないのです。
自分で計算できるようになろう
そのため投資家個人が3重構造を理解して、自分で計算しないとファンドオブファンドオブファンズ(FOFOF)であることはわからないことが多いのです。この場合は、投資信託の目論見書や説明に小さく書いてある 『場合によって諸費用がかかり、信託財産の純資産総額の年0.105%(税抜0.10%)を上限として(投資)信託財産から差し引くことがあります』 という注意書きを見つけて計算するしかありません。
投資信託の構造を理解していないと販売会社と運用会社に ”ぼったくり” されるので、運用ファンドの構造をキチンと理解できるように賢くなりましょう。
ファンドオブファンドオブファンズの投資信託
ファンドオブファンドオブファンズ(FOFOF)は、投資先がファンドオブファンズ(FOF)である投資信託ということが多いです。つまり目論見書にファンドオブファンズ(FOF)へ投資することが書いてあれば、ファンドオブファンドオブファンズ(FOFOF)ということになります。
このケースでは、ヘッジファンドのような特殊なFOFへ投資するマネックス証券のオルタナティブ投資である「アジアフォーカス」や「チャイナフォーカス」が挙げられます。そして、一番多いケースがラップ口座です。ラップ口座は販売会社の投資信託へ投資することが多いので、手数料が高い自社のファンドオブファンズ(FOF)へ投資して手数料をたくさんぼったくることが多いのです。