40~50代中高年のミドルエイジからの自分年金・資産運用プラン

40~50代の運用方針

積極運用より安定度を高めた運用を


40~50代のミドル世代は若者と違って運用期間にそれほど余裕があるわけではありません。そのため時間が少ないからといってハイリスクな投資をしてはいけません。この世代は子供の教育費や住宅ローンなどの支出が一番かかる頃でもあるので大きな損失を出した場合に損失をリカバーする時間もお金も足りません。そのためあくまでも積極的な運用よりも安定運用を目指しましょう。

少しはハイリスク投資を入れても・・・


安定的運用が優先のミドル世代ですが、高齢者よりは運用期間は長く、退職金などの収入もあります。そのため絶対にハイリスク投資をしてはいけないということではありません。あくまで安定運用の範囲内でハイリスク投資を行いましょう。具体的には投資の10%以内に収めることが絶対です。

あくまで少しだけ!大金をつぎ込むと取り返しがつかない


よくミドル世代の方が ”新興国ブーム” に流されて1,000万も2,000万もハイリスクな新興国投資をしてしまうケースがあります。最初の頃は儲かっているのですが、いざ暴落が始まるとどうしていいかわからずに大損し、全く貯蓄が無くなってしまうというアホな人が後を断ちません。ハイリスク投資はそれ相応の損失の可能性があります。くれぐれも欲張って大金をつぎ込んではいけません

40~50代の資産配分

債券比率を高めよう


40~50代の方々は安定的な運用をしたほうがよいので、値動きの激しい株式ではなく安定している債券への投資比率を高くしましょう。債券自体は海外比率を高くしてもいいのですが、あくまで安定運用を目指すために債券の比率は高くしておきましょう。

日本国債を組み込もう


利回りが低く投資魅力の少ない日本国債ですが、安定運用をする40~50代の方々にとっては欠かせない投資先になります。どんなに悪く言われようとも日本国債は日本自体が崩壊しない限り、安定した運用ができる投資先です。若い世代には合わない日本国債ですが、安定運用を目指すミドル世代になると欠かせない投資先となるのです。

新興国投資は控えめに


くどいようですが、リスクの高い新興国投資はなるべく控えたほうがいいです。しかしある程度は儲けたいというのも人の心理。安定運用を崩さないように10%ほどにおさえながら 「攻めの投資信託」 へ投資しましょう。

40代50代のミドル世代の人の運用はあくまで安定志向、日本国債を組み込み債券比率を高くする。海外株式や新興国投資は少なめにして日本比率を高くする

・ もしも安定志向が強いのなら 「新興国投資」 はバッサリと切って、日本か海外の債券投資へ組み入れて安定志向を高めましょう。

40~50代の具体的な投資先

40~50代の資産運用に用いる具体的な投資信託を紹介します。紹介する投資信託の選択基準は、投資信託選びの基本である 「低コストのインデックスファンド」 であることを重視します。例えば 「日本株式」 であれば、代表的な日本の株式指数:TOPIXに連動するものを選び、海外株式の場合は世界株式の指数でもある:MSCIコクサイインデックス指数、海外債券の場合は世界債券の指数でもある:シティグループ世界国債インデックス指数に連動するものを選んでいます。また、投資信託にこだわらず、外貨MMFやETFなども投資候補になります。

なお、新興国ファンドは数が多く、1つの国だけや局地的な投資をするものも多いです。ここではリスク分散の観点からも多くの新興国へ分散投資するものを選びました。参考となる指数はMSCIエマージング・マーケット・インデックスです。

※信託 ・・・ 信託報酬     ※解約 ・・・ 信託財産留保額
※kabu ・・・ カブドットコム証券    ※ebank ・・・ イーバンク銀行
※monex ・・・ マネックス証券     ※投信SC ・・・ 投信スーパーセンター

対象ファンド信託解約楽天SBIkabuebankmonex投信
日本株式ファンド
トピックス・インデックスファンド(大和)0.65%0.00%   
ニッセイTOPIXオープン(ニッセイ)0.55%0.00%    
インデックスファンドTSP(日興)0.55%0.00%    
トピックスオープン(三菱UFJ)0.65%0.00%  
[ETF]ダイワ上場投信-トピックス0.23%0.00%  
[ETF]TOPIX連動型上場投資信託0.22%0.00%  
[ETF]上場インデックスファンドTOPIX0.22%0.00%  
ひふみ投信:独自ファンド1.03%0.00%      
日本債券ファンド
DLIBJ 公社債オープン(短期コース)0.31%0.05%
安田日本債券ファンド(愛称:ホワイトウィング)0.57%0.00%
PRU国内債券マーケット・パフォーマー0.53%0.01%
中央三井日本債券インデックスファンド0.52%0.00%
年金積立インデックスファンド日本債券0.47%0.10%
東京海上・物価連動国債ファンド0.50%0.00%
海外株式ファンド
トヨタアセットバンガード海外株式F1.28%0.00%     
中央三井外国株式インデックスファンド0.84%0.20%     
ステート・ストリート外国株式インデックス0.99%0.30%   
ドイチェ・世界株式F(インデックス連動型)B1.08%0.30%   
PRU 海外株式マーケット・パフォーマー0.84%0.20%   
年金積立インデックスF海外株式(ヘッジ無)0.89%0.30%     
[ETF]上場インデックスファンド海外先進国株式(1680)0.26%JPY  
[ETF]MAXIS 海外株式(MSCIコクサイ)上場投信(1550)0.26%JPY  
[ETF]上場インデックスファンド世界株式(1554)0.31%JPY  
[ETF]iShares MSCI KOKUSAI Index(TOK)0.25%USD   
[ETF]iShares MSCI EAFE INDEX FUND(EFA)0.34%USD   
海外債券ファンド
PRU海外債券マーケット・パフォーマー0.68%0.10%  
年金積立インデックスF海外債券(ヘッジ無)0.71%0.10%     
中央三井外国債券インデックスファンド0.99%0.10%     
三菱UFJ世界国債インデックスF:毎月0.78%0.30%   
グローバル・ソブリン・オープン(1年決算型)1.31%0.50%   
[ETF]上場インデックスファンド海外債券(1677)0.26%JPY  
新興国ファンド
eMAXIS 新興国株式インデックス0.63%0.30%
野村インデックスF・新興国株式0.63%0.30% 
STAM 新興国株式インデックス・オープン0.69%0.30% 
年金積立インデックスF海外新興国株式0.93%0.30%   
新興国株式インデックスオープン1.05%0.30%     
[ETF]上場インデックスファンド海外新興国株式(1681)0.26%JPY  
[ETF]iShares MSCI EMERGING MKT(EEM)0.74%USD


各会社の特徴


楽天証券 ・・・ 取扱数も多くETFもできてとても便利
SBI証券 ・・・ 取扱数も多くETFもできてとても便利
カブドットコム証券 ・・・ 日本投信に偏っていてETFもないので向いていない
イーバンク銀行 ・・・ ETFが無いので向いていない
マネックス証券 ・・・ 取扱数は少ないが、ETFもできてとても便利
投信スーパーセンター ・・・ 取扱数はとても多いのだが、ETFがない

まとめ : どの投資信託へ投資したらいいか?

どの会社がいいか?


上記の表を通して見ると、楽天証券、SBI証券、投信スーパーセンターが取扱が多く、イーバンク銀行とカブドットコム証券には低コストインデックスファンドが少ないことがわかります。また、イーバンク銀行と投信スーパーセンターは証券会社ではないので、国内外を問わずにETFが取引できません。以上のことから楽天証券、またはSBI証券での積立投資がオススメです。

ETFのほうが断然安上がり


上の表を見れば一目瞭然ですが、ETFは信託報酬が普通の投資信託に比べて格段に安くなっています。そのため積立の鉄則である 「低コストのインデックスファンド」 に従えば断然ETFのほうがお得です。ただし、ETFは単元数があり投資金額が10万円ぐらいないと購入できない欠点があります。そのため毎月少額で投資信託を積み立てて、ある程度貯まったらETFへスイッチングできるようにもETFが取引できる会社で取引するのがよいのです。

日本債券はMMFでもよい


低リスクな日本国債は、ただでさえ利回りが低いです。そこに投資信託という形で投資するとさらにコストがかかって利回りが低くなります。特に日本債券ファンドは平均利回りが1~2%ほどなのに、信託報酬が0.5~0.6もかかってしまいます。そのため円MMFや流動性を犠牲にして日本国債を買うという選択肢もあります。

優秀なひふみ投信を組み入れてもいい


本来なら日本株のインデックス指数に連動するインデックス投信がよいのですが、こと日本株にいたってはひふみ投信という低コストで優秀なファンドがあるのでこちらを組み入れてもよいです。ひふみ投信は身軽な運用や優秀なファンドマネージャーによってギリシャ・ショックや東日本大震災ショックでもプラス成績を維持している5年連続最優秀ファンド賞を受賞しているファンドです。信託報酬は1%とさすがにインデックスファンドよりは高いですが、ひふみ投信には資産形成応援団という長期保有者優遇措置があり、信託報酬が0.2~0.4%下げられるのでコスト面はほぼ同じです。そして運用面ではインデックスがマイナスの時も+30%以上を出すなどはるかに高いリターンを出しているので、クズみたいに上がらない日経よりも信用できます。

候補のETF販売手数料信託報酬信託財産留保額
ひふみ投信0.00%1.03%→0.83%→0.63%0.00%

楽天証券の投資信託での例

分類候補のファンド販売手数料信託報酬信託財産留保額
日本株式20%ニッセイ TOPIXオープン0.00%0.55%0.00%
日本債券30%PRU国内債券マーケット・パフォーマー0.00%0.53%0.01%
海外株式10%PRU海外株式マーケット・パフォーマー0.00%0.84%0.20%
海外債券30%PRU海外債券マーケット・パフォーマー0.00%0.68%0.10%
新興株式10%eMAXIS 新興国株式インデックス0.00%0.63%0.30%

楽天証券では一番低コストなものを選んでこのような選択ができます。ここに例えば投資金額が10万円なら
ニッセイ TOPIXオープン : 2万円
PRU国内債券マーケット・パフォーマー : 3万円
PRU海外株式マーケット・パフォーマー : 1万円
PRU海外債券マーケット・パフォーマー : 3万円
eMAXIS 新興国株式インデックス :1万円
このような配分で投資していきましょう

SBI証券での例

分類候補のファンド販売手数料信託報酬信託財産留保額
日本株式20%インデックスファンドTSP(日興)0.00%0.55%0.00%
日本債券30%PRU国内債券マーケット・パフォーマー0.00%0.53%0.01%
海外株式10%ステート・ストリート外国株式インデックス0.00%0.99%0.30%
海外債券30%PRU海外債券マーケット・パフォーマー0.00%0.68%0.10%
新興株式10%eMAXIS 新興国株式インデックス0.00%0.63%0.30%

ETFを用いた例 安くてお得

分類候補のファンド販売手数料コード信託報酬
日本株式[ETF]TOPIX連動型上場投資信託証券会社の手数料13060.22%
海外株式[ETF]上場インデックスファンド海外先進国株式(1680)証券会社の手数料16800.25%
海外債券[ETF]上場インデックスファンド海外債券(Citigroup WGBI)毎月分配型証券会社の手数料16770.26%
新興株式[ETF]上場インデックスファンド海外新興国株式(1681)証券会社の手数料16810.26%


投資信託を買うならコストの安いものがそろってる楽天証券へ

まとめ : 1つのバランス型だけで済ませたいなら?

バランス型投資信託の注意


バランス型投資信託は1つの投資信託で、リスク分散や分散投資ができる万能型の投資信託です。ただし、その投資バランスは自分では変えられず、そのファンドの投資方針によって決められています。そのため40~50代の方々の投資方針:比較的安定運用をしているバランス型投資信託を選ばなければいけません。

オススメの投資信託


よって積極的な運用をしている低コストバランス投資信託である 「マネックス資産設計ファンド」 と 「住信SBI資産設計オープンファンド」 をオススメします。この2つは日本投資比率が高く、債券投資比率が高い安定運用方針のバランス型投資信託です。どちらも低額の1万円から積立投資ができるので、まとまったお金が用意できないのであれば、こちらの投資信託を買うという選択もあります。

↓安定運用型の低コストバランス型投資信託↓


マネックス資産設計ファンド(育成型)の資産配分名称:マネックス資産設計ファンド(育成型)

(コスト1)販売手数料:ノーロード
(コスト2)信託報酬:年0.9975%
(コスト3)信託財産留保額:0.30%
(メリット)6資産への分散投資、債券比率が高い
(デメリット)コストが高い

資産配分:日本株17%、日本債券23%、J-REIT 13%、
外国株14%、外国債券25%、外国-REIT 8.0%

販売会社:マネックス証券専用


住信SBI資産設計オープン:資産成長型(愛称:スゴ6)の資産配分名称:住信SBI資産設計オープン

(コスト1)販売手数料:ノーロード
(コスト2)信託報酬:0.714%
(コスト3)信託財産留保額:0.15%
(メリット)6資産への分散投資
(デメリット)バランス比率が悪い

資産配分:日本株20%、日本債券20%、J-REIT 10%、
外国株20%、外国債券20%、外国-REIT 10%

販売会社:SBI証券専用


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