ラッキーバンクには業務改善命令が出される

証券取引等監視委員会から行政処分の勧告が

証券取引等監視委員会が金融庁に行政処分の勧告


不動産担保付きの高利回り案件で人気が高かったラッキーバンクに対して、証券取引等監視委員会が金融庁に行政処分の勧告を出したことで、みんなのクレジットと同じような状況になるのではないかとソーシャルレンディング業界はまたも騒ぎになりました。ラッキーバンクは主に次のことを指摘されていました。

当社の貸付先は、そのほとんどが当社の親会社である株式会社甲(以下「甲」という。)及びその関係会社(当社、甲及びその関係会社を合わせて以下「甲グループ」という。)となっており、貸付先が甲グループに集中している状況となっている
当社は、貸付先の審査の段階から、甲グループへの貸付けを予定していたにもかかわらず、ウェブサイトにおいて、ファンドが複数の不動産事業会社等に対し貸付けを予定しているかのような表示をし、貸倒れリスクが分散されているかのような誤解を与える表示を行った上で、顧客に対し、出資持分の取得勧誘を行っていた。
引用:http://www.fsa.go.jp/sesc/news/c_2017/2017/20170324-1.htm

身内会社に融資をする


重要な点が「2.事実関係」にあるX社の存在です。X社とは田中社長が経営する親族の会社ということであり、身内の会社に資金を融資していたということです。これは2017年に行政処分をうけた 「みんなのクレジット」 を思い起こさせます。

(1)貸付先の審査につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為・・・これは要するに審査がずさんだったということです。身内であるX社の財務諸表の中には本来売却契約に至っていない物件を売り上げに計上するなどの水増しがあったにもかかわらず、見逃していたことが挙げられます。完全に身内びいきの審査だったわけです。

(2)担保物件の評価につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為・・・これはサイトに掲載している担保となっている不動産の価格が正当に行われたものではないものであり、それをあたかも正当な評価額として掲載していたのです。他にも公表できないはずの価格を掲載して、出資者に誤解を招くなどの行為を行っていました。

以上のようにラッキーバンクは身内会社に顧客からの資金を流しており、その身内会社への審査はずさんそのものであったという行為が問題とされました。この点が明らかになったため、証券取引等監視委員会が金融庁に行政処分を勧告したのです。この点は「みんなのクレジット」と同じパターンであり、みんなのクレジットはその後1ヶ月の業務停止処分を受けることになりました。そして2018年3月2日にラッキーバンクにも行政処分が下りました。

ラッキーバンクには業務改善命令が下る

当社に対する行政処分について

証券取引等監視委員会は、平成30年2月20日、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、当社に行政処分を行うよう勧告し、本日、当社は、金融商品取引法第51条に基づき、金融庁から下記のとおり業務改善命令を受けました。

【業務改善命令】

(1) 全顧客に対して、今回の行政処分に至った経緯及び事実関係を正確かつ適切に説明し、説明結果を報告すること。
(2) 今般の法令違反及び投資者保護上問題のある業務運営について、発生原因を究明し、改善対応策を策定するとともに実行すること。
(3) 責任の所在を明確にするとともに、貴社のファンド募集の貸付先審査等にかかる金融商品取引業者として必要な内部管理態勢を再構築すること。
(4) 顧客からの問い合わせ等に対しては、誠実かつ適切に対応するとともに、投資者間の公平性に配慮しつつ、投資者保護に万全の措置を講ずること。
(5) 上記の対応及び実施状況について、平成30年4月2日までに書面で報告するとともに、以降、そのすべてが完了するまでの間、随時書面で報告すること。

当社のお客様、関係者の皆様に多大なるご心配、ご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。

当社創業後初めての検査ではありましたが、今般の行政処分を真摯に受け止めております。今後は、金融商品取引業者としての社会的使命と責任を従来にも増して強く確認するとともに、投資家保護のマインドを徹底のうえ、一刻も早く皆様からの信頼回復につなげるべく日々経営に邁進して参ります。併せて、当然のことながら内部管理態勢のより一層の強化・拡充を図り、再発防止に万全を期してまいります。

なお、本件に関するお問い合わせは、下記までご連絡いただきますようお願い申し上げます。

以上のようにラッキーバンクの処分は業務改善命令に収まることになりました。みんなのクレジットのように業務停止命令までいかなかったのは、みんなのクレジットのように資金流用などのポンジ・スキームまで悪質なことをやっていなかったことが確認できたと推測できます。

あくまでラッキーバンクは身内会社への融資をしていたことと、身内会社に対して審査がずさんであったことだけでおさまったようです。ただそもそも証券等監視委員会は1年も前の2017年2月に審査に入っており、その後今回の勧告まで1年もかかっていることといい、なんだか釈然としない点がいくつもあります。

リスキーな業者を避けるために気をつけるべき点

私は以前よりラッキーバンクは少しリスキーな業者であるとの記事を書いています。 この記事では過去の悪質FX会社の経験を元に判断しました。

以前の悪質FX会社のケース「FX札幌」「アルファFX」「JNS」「アライドLLC」などがありました。これらの業者は「顧客資産の流用」「情報の粉飾」「資金の自転車操業」「会社の代表者による私的流用」など、いくつかの類似点を見つけることができます。

これらの業者に共通していたこととしては設立が浅い」「どこかの大きな資本やグループに属さない独立系」などがあります。だいたい予想はつきますが、やはりよくわからないぽっと出の新業者が一番リスクが高い傾向があります。厳しい監査やグループ内の目がなく、好き勝手やれる柵のない業者がいつ時代も好き勝手に顧客の金を使うのはいつの時代もどこの業界でも変わりません。今回のラッキーバンクも、他の会社の目が届かない身内のところでゆるくなっていたわけですし。

「設立年度」や「グループや資本関係」、これらについてラッキーバンクは両方を満たしていたので、少しリスキーだったわけですね。なんらかのワケがあってこそ高利回りは実現しています。リターンの高さはリスクの高さの裏返しでもあります。設立が浅く、資本関係がよくわからない上、高利回り。この点がポイントです。

他にもあります。

ラッキーバンクは代表取締役でもある田中翔平さんが設立した新鋭企業であり、その田中翔平さんは1990年生まれとまだ20代の若手社長です。若手社長はすべて胡散臭いと言うわけではありませんが、コインチェックの和田社長しかり、若手で金融業界の経験がない社長がやっている会社はいろいろやらかすことが多いです。

代表取締役:田中翔平

以上のことから
「設立が浅い」
「どこか大きなグループに属さない」
「社長がやたら若い(お飾り?)」
「金融業界の経験者ではない」

こういった点を満たした業者がいろいろ危ない、リスキーなところになりそうです。

そんなこと言ったら金融ベンチャーなんてほとんど当てはまる!と言われそうですが、今も昔も、やはり若い会社ほど勢いもあり、いろいろやらかしてしまうのは同じなんですね。特に大きな資金を預ける以上は、やはり大手の会社ほど安心感が強いのも現実です。

ラッキーバンクは行政処分の説明会を迅速に開催

ラッキーバンクに業務改善命令が下ったことで一応の安心感が出ました。一応念のため口座に残っていた資金を出金しようとしました。業務が停止されたわけではなく、きちんと出金要請をすれば出金手続きが進み無事に着金できています。

行政処分の説明会を開催


またこれに続いてラッキーバンクは行政処分に関しての説明会を3月9日に開催することを通知しました。行政処分の内容がはっきりしたのが3月2日ですので、およそ1週間後というかなり迅速な措置です。

説明会には代表取締役の田中社長が直々に説明を行うようです。ただ先着20名と非常に少ないが気になります。また身内だけ集めて形だけの説明会にならないように、ある程度の人数を読んだりネット中継すればよいと思うのですが。まぁ急だったので大きな会場をすぐに用意することは難しいので、できる範囲の会場確保ということだったのでしょう。

平素は「Lucky Bank」をご利用頂きまして、誠にありがとうございます。
この度、「Lucky Bank」では、今回弊社が受けた行政処分について皆様にご説明するため、投資家説明会を実施いたします。

当日は、代表取締役の田中より今回の行政処分の内容を中心に説明させていただきます。皆様のご来場をお待ちしております。

◆詳細◆
【日付】2018年3月9日(金)

【時間】 18時30分受付開始 / 19時00分開始 / 20時30分終了

【場所】ベルサール東京日本橋
https://www.bellesalle.co.jp/shisetsu/tokyo/bs_nihonbashi/access

【参加費】無料

【内容】
19:00 ご挨拶
19:10 弊社概要
19:30 今回の行政処分について
20:15 質疑応答

※内容は変更となる場合がございます。


【お申込方法】
下記のフォームよりお申し込みください。
尚、会場の都合上、先着20名様までとさせていただきます。 予めご了承ください。

 

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