政府は負け組より大企業を優先するので負け組を助けてくれない

政府は負け組を助けない

2007年、日本政府は拡大する格差を是正するために、フリーターや派遣、ニートの人が正社員になれるように再チャレンジ政策というものを打ち出しました。これは、教育格差や就職氷河期によって企業が欲するスキルや知識が無い人にも、正式な雇用を与えるための政策であり、負け組の人にとっては一筋の光明となるはずでした。しかし、この再チャレンジ政策というものは、蓋を開けてみれば雇用対象にフリーターとニートが除外されていました。つまり、救済されるべきフリーターやニートを救済しない政策だったのです。その後、政策を打ち出した安部元首相がいなくなったことで、この政策はたいした結果を出すこともできずに忘れられていきました。この事件から、あるひとつの仮説が推測されます。

『 政府は格差是正をする気がまるで無い 』

ということです。これに対して 「政府の役人はみんな金持ちのぼっちゃんだから、格差下流の人のことがわかってないだけでは?」 と考える人もいるでしょう。確かに今の政治家は2世3世が多く、みんな金持ちのお坊ちゃまであり、貧乏人のことなど全くわからない境遇にいます。ですが理由はそれだけではなく、実は政府が格差是正に乗り出さない決定的な理由が存在するのです。

負け組がいないと困る理由 必見!

政府が格差是正に乗り出さない決定的な理由
それは大企業が儲からないと日本政府も困るからです

不況で大企業が儲からなくなった


1990年初頭のバブル崩壊を期に日本は景気後退期に突入しました。そのため不況で日本の大企業の多くは、業績が大幅に悪化し、人件費圧縮をしなければいけない状況へと追い込まれました。そのために新規採用の抑制やリストラ、非正規雇用の増加などが起こり、格差拡大のひとつの要因となります。しかし、その後21世紀に入ると新興国の成長にも助けられて日本は ”戦後最長の景気拡大” という好景気の時代を迎えました。 「景気が回復したのだから、人件費圧縮はもう必要ないはず」 と多くの人は思ったことでしょう。しかし大企業がどんどん史上最高益を出していく一方で、全く雇用情勢は改善されず賃金は低く抑えられた状況がずっと続いきました。なぜ大企業は儲けているのに、賃金が労働者へ回ってこなかったのでしょうか?

儲けた金を労働者へ還元しない理由


実は儲けた利益の大半は、株主の配当と企業の設備投資に振り分けられていたのです。21世紀の好景気というのは新興国の発展によってもたらされたものでした。それは新興国という強大なライバルが出現した時期でもありました。具体的には中国やインドですね。21世紀になって世界がグローバル資本主義になっていく中で、日本の大企業も世界の企業を相手に商売をしなければなりませんでした。それには多額の資金や投資が必要です。そうしないと、新興国の企業にどんどん仕事を奪われてしまうからです。ですから大企業はどんなに利益を上げたとしても、それを労働者へは還元せずに株主の配当と企業の設備投資に使わざるを得なかったのです。だから労働環境は一向に改善せず、ワーキングプアや偽装請負の人たちを安い賃金のまま使い捨てていたのです。全ては世界を相手に勝つためです。そのためには、ワーキングプアや偽装請負の人たちがどんな状況になろうが知ったことではありません。大企業が無くなったらお前らの働き口も無くなるんだぞと言わんばかりに使い捨てます。

大企業が儲からないと困るから黙認する政府


このようなひどい状況も政府はある程度黙認し続けてきました。それは大企業の利益を確保するためです。ご存知のとおり、日本が世界第2位の経済大国として君臨できるのは世界に輸出をしている大企業がいるからです。大企業を支えている中小企業のことは無視されています。その大企業が疲弊してしまえば、日本の国力低下にもつながります。ですから政府としても大企業にはできる限り儲かって欲しいのです。そのためには労働者の賃金を底上げして大企業の利益を減らすのは困ります。よって社会の底辺に存在するワーキングプアや偽装請負の人たちが使い捨てられようとも、ほとんど見てみぬ振りをし続けます。

『日本の国力維持のため、負け組は搾取され続けてください』

これが政府と大企業の本音であり、政府が格差是正に本腰を入れて取り組まない決定的な理由なのです。この理由が瓦解しない限り、政府は今後も負け組の惨状を見てみぬふりを続けることは確実です。そしてマスコミが少し騒ぎ出した時のみに上記の再チャレンジ政策のような ”カタチだけの政策” を出して、騒ぎが沈静化するための時間稼ぎをするのです。今後も政府が格差是正に本腰を入れて取り組まないことは確実でしょう。

負け組が絶望すれば政府にとって都合がいい

また上記の大企業の利益確保の理由以外にも、政府や大企業が負け組を助けようとしない利己的な理由が存在します。それは負け組が絶望すればするほど、勝ち組である政府役人にとって都合がいいということです。

なぜそのようなことが言えるのか、これは戦国時代の秀吉のように下克上を恐れているからです。秀吉は、自分のような下克上が起こらないように庶民の力をそぎ落とす 「刀狩」 というものを行いました。また、徳川家光も外様大名の力をそぎ落とすために 「参勤交代」 を義務づけました。そして今、日本の政府もそのような庶民の下克上が起こらないような政策をしています。日本の上流にいる人にとっては下克上で自分が蹴落とされるかもしれませんので、負け組にはがんばってほしくありません。そのため負け組が絶望し、成り上がりを目指さない環境のほうが都合がいいですね。このような社会になれば、負け組は絶望し成り上がりを諦めるので、勝ち組は安泰になります。だから勝ち組である政府役人は、本腰を入れて格差是正を行わないのです。すべては今の勝ち組が安泰し、負け組が絶望する社会を作るためです。

ドラゴン桜:桜木の言葉
「社会のルールってやつは全て頭のいいやつが作っている。そのルールは頭のいいやつに都合がいいように作られているんだ。逆に都合の悪いところはわからないように隠してある。つまり頭使わずに面倒くさがっていると一生騙されて高い金払わされるんだ。騙されたくなかったら、損して負けたくなかったら、お前ら勉強しろ」