1000万円稼ぐ勝ち組30代とワーキングプア30代の年収格差

30代における同年代の年収格差・所得格差

30代における同年代の年収格差

上の図は 「失われた10年・就職氷河期」 の影響をモロに受けてネットカフェ難民やワーキングプアが問題となっている30代の同年代における年収格差を表示したものです。30代では会社での出世などの影響は少ないかと思いきや、なんと同年代において1,000万円もの年収格差が生じているのです。ネットカフェ難民やワーキングプアの年収が100万程度なのに対して、稼いでいる人は1,000万円を超えて、年収格差は実に10倍にもなっています。

年収200~250万のところはが非常に少ないのに、年収200万円以下のところが不自然に急激に増加しているのも、ここには格差社会の犠牲者ともいうべきネットカフェ難民やワーキングプアの人たちがかなりいるからです。これに対して30代にも関わらず年収が1,000万円を突破している層もかなりいます。ネットカフェ難民やワーキングプアが問題になっている30代の方ですが、その中にも格差社会を生き残る術を知り、大金を稼いで 「勝ち組」 へとなっている人たちがいるのです。

若年層と中高年に多いワーキングプア

若年層と中高年に多いワーキングプア

上の図は厚生労働省の平成19年度の 「賃金構造基本統計調査」 による年収200万未満の労働者を年代別に表したものです。日本では年収200万未満の労働者をワーキングプアとみなしていますので、これはワーキングプアを年代別に表したものでもあります。ご覧のようにワーキングプアは全ての年代で30%以上を超えており、年収200万未満の労働者が1,000万人以上いることも納得できます。しかし、30代のワーキングプアがわりかし少ないように感じるかもしれません。ただし、これはパーセンテージで表示されたものです。今の20代の人と30代の人の人口は全然数が違います。少子化によって数が少ない20代と、団塊ジュニアとも言われている30代とでは、絶対数が違うので少々わかりにくくなっていますが、30代のワーキングプアも相当数に上っています。

30代の格差拡大を示すジニ係数

30代の所得格差を表すジニ係数はここ15年で30%も増加している!

上の図は国立社会保障・人口問題研究所の金子能宏部長らの研究による30代(1970年代生まれ)の人の所得格差を表すジニ係数の推移を表したものです。ジニ係数とはイタリアのジニ統計学者によって考案された社会の不平等感を表すバロメータです。格差脱出を希望するなら、絶対に理解しておかなければいけない数値です。ジニ係数は0~1の間で表され、0に近づくほど平等になり、1に近づくほど格差社会が進行しています。

このジニ係数は、1990年代には0.200を示していて一億総中流であった社会が如実に示されています。しかし、格差社会拡大が明確に始まった1998年ごろを境に、急激にジニ係数は上昇し、0.250近くまで上昇しました。なんとわずか10年たらずで30%以上も増加したのです。先進国でこれほどの変動が起こるのは極めて稀で、これは30代の格差がいかにこの10年で拡大しているかを明確に表しているのです。

若年層ワーキングプアの実態

 引用:NHKスペシャル「ワーキングプア ~働いても働いても豊かになれない~」 

NHKスペシャル
34歳の男性・小山良人さん(仮名)はホームレスで短期の仕事をくり返している。小山さんは正社員になることを希望してはいるが、履歴書には「業務請負」という経歴しかない。「業務請負」は何のキャリアにもならずスキルの蓄積にもならないために正社員の仕事は皆無だ。 「業務請負」で職場を転々とした小山さんは貯金がなくなり家賃を払えなくなり、住所を失う。住所がない人を雇う職場は建設現場以外なかなかなく、また建設現場へ行く交通費が捻出できないために、面接すら行けないことが多い。このような人に企業は交通費すら出してくれない。一番厳しいのは年齢制限だ。小山さんのような34歳職歴なしの人間に仕事はほとんどない。窮した小山さんは、「群馬県邑楽郡~」と、最後にいた住所を履歴書に書く。いったん面接をパスし内定を得るものの、住所不定であることが分かると即刻内定取り消しとなった。小山さんは公園でうなだれて疲れ果てる。後に彼はビルの地下で洗車するという仕事をようやく見つけるが、1日20台の車を洗っても手取りで10万。ほぼ最低賃金ラインで、生活保護水準以下で、いまだに住所をもてずにいる。