2008年の金融危機で就職情勢は悪化!2011、2012年も就職氷河期が再来!

就職氷河期が終わったと油断した2006年と2007年

就職氷河期には求人数と求職者数の逆転が起こった

上の図は平成に入ってからの有効求人数と有効求職者の推移をグラフにして比較したものです。ご覧のように1990年後半から2000年前半は就職氷河期と言われていて、見事なほどに求職者数のほうが圧倒的に多い環境になっています。つまりこの時期はとてつもなく就職しにくかった時期というのが、明確にデータからもわかります。この就職氷河期に就職時期を迎えた現在の30代の人には非常に不遇の時期でした。

しかし、この就職氷河期の時期も00年代の後半にもなると、ようやく回復に転じます。2002年の超就職氷河期の年度を境にだんだんと有効求人数と有効求職者の差が小さくなっていき、2006年にはついに逆転します。つまり求人数のほうが、求職者数よりも多い ”売り手市場” になったのです。この ”売り手市場” は2006年と2007年の2年間続いていき、就職氷河期はようやく終わったと思われました。

しかし!世界的な金融危機の影響によって
現在の就職状況が急激に悪化してきたのです

金融危機のせいで再来した就職氷河期

2009年は一番就職状況がひどかった2002年レベル!

上の図は厚生労働省の 「一般職業紹介状況」 による2008年の有効求人数と有効求職者数の推移を表したものです。ご覧のように2007年に起こったサブプライムローン問題に端を発する世界的金融危機のせいで有効求人数は右肩下がりであり、有効求職者数は右肩上がりの厳しい就職状況になっています。特に有効求人数は一直線に右肩下がりになっており、すでに2008年10月の水準は2005年の就職氷河期と同等の水準に達しています。この水準はすでに就職氷河期のレベルなのです。

そしてその減少はとどまることをしらずに、ついに最悪といわれていた2002年の氷河期と同等のレベルまで落ち込んでしまいました。しかも、減少はこれにとどまらずさらに減少しつづけているのです!平成20年度の終了時点である3月には、最悪と言われていた1998~2002年のレベルまで堕ちてきています。しかもこのような状況に陥ってもわが国の政府は自分たちの保身のことしか考えず、全く対抗策を打ち出せていません。このままいけば戦後最悪の就職氷河期が若者を襲うことは避けられそうもありません!すでに2009、2010年は2000年頃の就職氷河期と同等、そして2011、2012年は史上最悪の就職氷河期になることは確実です。

日本綜合地所は人件費削減のために入社予定の新卒者をスッパリ切った

「金融危機はこれから就職する奴だけだろ?俺は内定持っているから関係ないね」 と思っていた内定持ちの大学4年生にも悪魔の手は伸びていきました。なんと東証1部上場企業でもある東京のマンション分譲大手 「日本綜合地所」 が2009年度入社予定の内定者53人全員に対し、内定の取り消しをしたのです。全員です。東証1部上場企業ですら、あっという間に窮地に経たされてしまうのが今の時代です。

日本綜合地所は東証1部に上場している企業であり財務体質は特に悪くはありませんでした。しかも社員の待遇もよい優良企業でした(過去形)。2005年に禁煙する社員には禁煙支援の一環として一律10万円の支援金を支給したり、管理職を対象に部下との会食や冠婚葬祭の費用としての部下手当を支給したりといろいろと気前がよかったのです。

しかしそんな時代があったことなど遠い過去のように金融危機で業績は悪化し、資金繰りに困ることになります。そこで手っ取り早く人件費が削減できて、たいした被害もない入社予定の内定者をスッパリ切ることにしたのです。本来は内定が出た時点で労働契約が結ばれるので、一方的な内定取り消しは労働契約違反になります。しかしそんなことなど企業にとっては関係ありません。学生の内定は日本綜合地所の勝手な都合によって取り消されました。しかも、その後の学生との話し合いではわずかな保証金を支払うだけでまともな話さえしませんでした。ある学生が、就職留年しなくちゃならないときはどうするんだ?と問い詰めると

「そんなこと(学生の生活)など知ったことか」

と答えたのです。これが企業の本音なのです。今の時代では企業というのは労働者のことをただの労働力・・・つまり道具としか見ていません。結果的にこの日本綜合地所は資金繰りに行き詰まり、民事再生法を適用して事実上の破綻に追い込まれました。このような悪質で身勝手で自分勝手で、未来を担う学生をないがしろにする企業がつぶれてくれるのは非常にありがたいことですが、いずれにしても就職氷河期である学生にとっては気の毒でなりません。

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