EURCHFはユーロ圏との物価安定を図るスイス中央銀行が介入する通貨ペア

EURCHF(ユーロ/スイスフラン)について

クロス円が目立つFX業者ではあまり欧州通貨のペアは注目されませんが、そんば欧州通貨同士のペアにEURCHF(ユーロ/スイスフラン)があります。この通貨ペアは文字通りEUの通貨であるユーロと自国通貨を手放さないスイスの通貨とのペアなのですが、このペアにはある特徴があります。それは、EURとCHFの相関性が非常に高く、値動きが小さい、ボラティリティが非常に小さいという特徴です。

例えば最もメジャーな通貨ペアであるUSDJPY相場の平均的な変動率は8.0%ほどありますが、EURCHF(ユーロ/スイスフラン)はなんと2.0%ほどしかありません。そう、非常に値動きの幅は小さいのです。そのためEURとCHFの金利差があった時などは、スワップ金利を安定して受け取れるペアとして有名でした。しかし2008年の金融危機以降、両国の金利はほぼ限界まで引き下げられ、スワップ目的の投資に魅力はなくなっていきました。それでもこの通貨ペアが注目されるのは、スイス中銀の介入です。

EU圏とスイス(EURとCHF)の関係

知ってのとおりスイスはヨーロッパのほぼど真ん中にある小国です。紛争が多いヨーロッパに中心にありながら、第2次世界大戦でもどちらの陣営に組しない永世中立国を貫いています。それは日本のようなアメリカの傘に入ったようなものではなく、どちらの陣営とも戦えるような強力な武装をもっているからです。それゆえスイスの信用力は高く、有事の際はフランが買われるといったこともあるくらいです。2011年の信用不安では金(Gold)と共にリスク回避通貨となっていました。その後他のヨーロッパ諸国は次々とEURを導入するようになりましたが、スイスだけは自国通貨を維持してきました。

欧州のど真ん中にあるスイス

そこで問題になるのがユーロとフランの為替変動リスクです。普段はEU圏とスイス経済は安定を保っておりあまり問題はありませんが、2008年の世界金融危機のような大変動になると状況が変わります。EURは多くの国をかかえており、各々の諸国が次々と問題を引き起こしてEUR安になりやすくなります。しかし一方で比較的スイス経済は打撃が少なくなるという、EU圏とスイス経済のミスマッチが起こります。するとEURから資金が逃げて、集中的にCHFへ向かいます。すると過度なCHF高となりスイス経済にデフレなどの悪影響を及ぼすことになるのです。丁度、日本が円高で不況になるのと同じようなことですね。

そのためスイスにとっては、過度にCHF高になって欲しくないのです。日本と全く同じですね。そこで登場するのがスイス中央銀行、略してスイス中銀です。スイス中銀は日本にとっては日本銀行にあたる通貨の番人です。そしてスイス中銀は、過度なCHF高にならないように為替介入をしてCHF高を抑えようとするのです。日本銀行も以前は何度か為替介入をしていますね。EURCHF(ユーロ/スイスフラン)はそういった関係で、スイス中銀の介入があるペアとして注目されているのです。

スイス中銀の介入を狙った1.5000買い戦略

EURCHF 鉄壁の1.5000

図は2009年のEURCHFのチャート図です。ご覧のように1.5000のラインで何度も反発しています。これはスイス中銀が、過度なCHF高を防ごうと介入しているからです。介入に関してスイス中銀はいつも 『ノーコメント』 を貫いており介入したという証拠こそありませんが、マーケット関係者からはスイス中銀の介入は確実にあったと言われています。そのためEURCHFで取引する際は、スイス中銀の鉄壁でもある1.5000をバックに買い戦略を立てることで大きな成果を上げることができるのです。

魔の12月18日に1.5000を割れたその後

1.5000を割れたEURCHF

しかし上記の1.5000をバックに買いをする戦略は、魔の12月18日に終焉を迎えます。なんと鉄壁と思われていた1.5000ラインをブレイクしてしまったのです。これまで幾度と無く1.5000を死守してきたスイス中銀も支えきれなくなったのです。ある噂では、12月という市場参加者が少なく相場が薄い時間帯を狙ったヘッジファンドの仕掛けとも言われています。とにかく1.5000をブレイクした事実は変わりなく、買い戦略は難しいものとなってしまいました。この1.5000は10ヶ月近く守られていたために、同じ買い戦略をしていて損失を被った方もかなりいます。私もその1人で数十万円を失いました。

1.5000を割れたEURCHFのその後

その後EURCHFは買い支える人がいなくなってからどんどん値を下げていきました。一時期動きが鈍くなったこともありましたが、その後の世界景気への不透明感やアメリカ指標の悪化などにより世界的リスク回避が強まり、スイスフランはますます買われていくことになります。相場の途中では不自然に上がることがあり、再びスイス中銀が介入をしているとの噂が流れていました。もちろんスイス中銀はノーコメントを貫いているので真実は確認できませんが、介入していることは見え見えでした。しかし結局は下げの流れを止めることができませんでした。

歴史に習うと今まで中央銀行が相場に介入を行ってトレンドが転換した例はありません。そしてその歴史に習うようにスイス中銀は介入を止めることを発表し、事実上敗北宣言を出すことになります。1992年にポンド危機でイングランド銀行が敗北したように、中央銀行の介入は相場を転換させることができないことがまたも証明されてしまったわけです。ただし介入当時のレートをこの後未来永劫下回ることはありえず、どこかで反発して相場は元通りになります。介入は短期ではほぼ失敗しますが、長期的には成功することが多いのです。 『介入は相場の流れを変えられない』 という相場の格言は覚えておきましょう。

2011年魔の9月6日、スイス中銀の究極の市場介入、1200pips

2009年末に事実上の死守レート1.5000をぶち破られたEURCHFはその後、一度も1.5を回復することなくCHF高が続いて行きました。スイス中銀も何度か介入を行いましたが結局止めることはかなわず、その後2011年中旬までCHF高は続きドルスイスやユーロスイスは下がり続けました。USDCHFは0.7000、ERUCHFはパリティ1.0000割れ寸前まで下げ続けたのです。日銀の介入もあったCHFJPYは108円まで高騰しました。スイス中銀だけでなくスイス政府高官も少々キレ気味でした。

そして2011年の8月から行われたスイスの通貨高対策は覚悟が違ってきました。市場に大きな介入をし、外国人のフラン資産に課税する実質マイナス金利を実施したり、ユーロとのペッグ制をちらつかせて牽制するなどあらゆる手を打ってきました。その成果が如実に現れたのが9月6日のスイス中銀の介入です。その数週間前にセリングクライマックスで大きく上げたスイス相場が介入によって一時的に戻していましたが、相変わらず根強いスイス買いによってスイス高になっていた時です。スイス高官は会見で 「EURCHFが1.2を下回ることは許さない」 と再びの介入宣言を行いました。しかも 「その後は無制限の介入を行う」 という異例とも無謀とも思える会見内容でした。その会見と同時進行でスイス中銀の相当な市場介入がありました。なんと、USDCHFで700pips、EURCHFとGBPCHFで1200pips、もの超バク上げをさせたのです。CHFJPYは98円から90円割れと8円(800pips)もの急落が起こりました。今まで投機筋になめられっぱなしだったスイス中銀の覚悟が垣間見えた市場介入が行われたのです。

参考リンク:http://www.snb.ch/en/mmr/reference/pre_20110906/source/pre_20110906.en.pdf

スイス介入でユーロスイスが+1200pips

このスイス中銀の介入は同じく通貨高で苦しんでいる日本投資家にも大きな衝撃を与えました。このスイス介入によって大きな利益を得た人もいれば大損した人もいました。特にスイス高は今まで鉄板だったために、ストップを考えず大きな取引をしている投資家もかなりいたようで、スイス介入直前にEURCHFを100lot単位でショートしていた方もいたようです。特に個人投資家は大きな損を出しましたが、儲けた個人は少なかったのです。だいたい大相場では事前に知らされている大手投資銀行が利益を持って行ってしまいます。その後、ネット上には-6000万の画像が出まわるなど破産者も出たようで大騒ぎになりました。しかし次の日の9月7日の日銀金融会合では何一つ動きがありませんでした。スイス中銀の狡猾さと覚悟を感じる介入に対して、日銀の無能と無責任を感じた人も多かったのです。

当時騒がれた、6500万の損失画像

EURCHFはどこのFX業者でやるべきか

スイス中銀の介入相場で儲けるのは言ってみればカンタンです。止めどなくスイス安になっている相場でCHFJPY売り、USDCHF買い、EURCHF買い、GBPCHF買いなどをやればいいのです。介入相場では押し目などありませんので、トレード出来る状況では一気にポジションを立てる勇気が必要です。躊躇していると間に合いません。言葉にするとカンタンなように聞こえますが、実際は恐怖すら感じる相場ですのである程度の勇気が必要です。

ちなみにEURCHFは取引できる業者がけっこう限られているマイナー通貨ペアです。各業者ごとにけっこうスプレッドが違います。外為ジャパンでは額面スプレッドが2pipsとなっていますが、実際には5~7pipsと安定していません。海外システムを導入している業者ではスプレッドは安定していますが、IG証券が4pips、FXトレードフィナンシャルが5pipsと結構広いです。そのためオススメはスプレッドが2~5pipsの変動ながらも、1,000通貨から取引できるFXTSヒロセ通商がいいです。もちろん手数料は無料ですし、FXTSは外為オンライン系のシステムなので、微益ながらも他業者より高いスワップ金利になっています。

※追記:EURCHFでFXTSよりさらに条件のいい業者がありました。それはライブスター証券です。このライブスター証券はFXTSや外為オンラインと同じI&S社のシステムを使っています。しかしスプレッドは業者ごとに違っており、ライブスター証券はFXTSよりもスプレッドがはるかに狭い1~2pipsになっているのです。また相場が安定している時などはスプレッドが瞬間的にではあるものの1pipsを切ることもあり、この業者がEURCHFで一番スプレッドが狭い業者であることがわかりました。EURCHFは値幅が小さくスプレッドはかなり大きなものとなるため、例え0.1pipsでも狭い業者でやられたほうがお得です。ちなみに当サイトではライブスター証券とタイアップをさせていただいており、このページから口座開設してくれた方には 「ゾーン~相場心理学入門」 のオーディオCD(\3000相当)を無料プレゼントさせていただいております。

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