異常レートを出しておきながらマトモに対応しなかった傲慢なくりっく365

2009年10月末に事件は起こった

さる2009年10月30日の取引終了間際にその事件は起きました。くりっく365でZARJPY:南アフリカランド円の通貨ペアが、なんと3円以上もの超大下落を引き起こしたのです。当時、ZARJPYの値は11~12円でしたので、3円という下落幅はなんと30%異常もの大暴落ということです。例えばドル円でいえば、90円台から一気に60円台に暴落するという超異常現象です。南アフリカでなにか事件が起こったのでしょうか?国家破産、国家規模のテロ、クーデター?いや、どれも違います。なんとこの3円もの暴落は ”くりっく365” のみに起こったことだったのです。

事件当日のくりっく365のチャート300pipsの歴史的なスプレッド

上記の図は、暴落が起こった10月末及び次の週のくりっく365のレートを表示したものです。左下のレートに注目してください。買いのレートは11.535とインターバンク市場に沿ったものになっていますが、売りのレートが8.415というトンデモない数値を示しています!くりっく365の3円暴落というのは売りのレート(BID)だけであり、図のようにスプレッドが312pipsという過去に類を見ないすさまじい異常レートを出していたのです。過去にライブドア証券がGBPJPYのスプレッド200pispというワースト記録を作っていましたが、それを100pipsも超える超ワースト記録を作ったのです。

この異常レートによってZARJPYの取引をしていた人
約500人がロスカットによって大量の損失を出してしまいます

参考ニュース : 世界を震撼させた-南アフリカ・ランド事件(MSN)
参考ニュース : FX「くりっく365」のランド円が謎の暴落(時事通信)

暴落はくりっく365のみで起こった

南アフリカは新興国です。そのため通貨ZARも流動性が高いとはいえないマイナー通貨の分類に入ります。そのため流動性が悪く取引が成立せずに、一瞬で大きく値が跳ぶことがあるのは事実です。しかしそれは10、20pipsといった比較的微々たるものであり、300pipsを超えるほど値が飛ぶことなどありえません。ではこのチャートは何なのか?それはくりっく365のシステムエラーだったのです。

世界中でくりっく365だけが8.415を提示

くりっく365で暴落が起きた時、確かにインターバンク市場ではZARJPYは大きな下落を見せていました。しかしインターバンク市場のその時点での最安値は10円を切っていませんでした。それは他の店頭FX業者のチャートを見てみてもわかります。下記の外為どっとコムや外為オンラインのチャートを見てみましょう。どちらも10月31日のチャートには長いヒゲがあり、大きく下落していることがわかります。しかしその下落は10円半ばまでであり、8円台に下落したFX業者など世界のどこにもありませんでした。くりっく365を除いては・・・

他のFX業者は正常

8円台を出しているのは世界でくりっく365のみ
つまりこの数値はインターバンク市場から
すさまじく乖離した異常レートであることは明確でした
ロスカットされたのはくりっく365を利用した人だけです

異常レートを訂正しない傲慢な対応

為替を扱うインターバンク市場では、市場レートと著しく乖離した異常レートでの取引は取り消すのが業界の常識として知れ渡っています。プロのディーラーが言っているのですから間違いありません。もちろん国際的な条約などないので取り消しに応じないのはその人の自由ですが、そんなことをしたら ”異常レートを取り消さなかった人” という悪名をつけられて誰からも相手にされなくなります。相手にされなければあらゆる取引ができなくなり、相場から追い出されることになります。異常レートでの取引は取り消すのが世界の常識なのです。しかしくりっく365はどんな対応をしたと思いますか?

くりっく365が最初に出した対応

なんと!くりっく365は市場から3円も乖離していた異常レートを ”正式な市場レート” だと主張し、異常レートで損失を出した人へは何にも対応しないという呆れるほどふざけた対応を示したのです。しかも顧客にメールを送ることすらせず、ホームページに上記の図のようなたった2行ほどの文章で事を済まそうとしたのです。これにはくりっく365を利用している人はもとより、FX投資家、専門家、果ては海外の機関から大批判を浴びました。Yahoo!掲示板では ”くりっく365から逃げろ” といったトピックがいくつも作られ、口コミにより悪行が広まり、大勢のくりっく365利用者が残金を引き出し始めました。そしてなんと3日ほどでくりっく365の預かり資産が半分になってしまうほどの資金流出を引き起こしたのです。

批判があってから対処する後手後手の対応

あらゆる機関や投資家から大批判を浴びた上、ロスカットをした人から責任追及、苦情申請が行われ、報道機関にも数多く取り上げられ、預かり資産が大流出したことでくりっく365はようやく事の重大性に気づき、ロスカット被害者に対する救済案を出しました。10月30日の記録した8.415のレートを異常と認め、その価格でロスカットされた投資家の取引を取り消すことを発表したのです。

しかしこれは当然の行為です。市場に参加するものならすぐに対応しなければならないのに、事件がおきてから実に1週間もかかった遅すぎる対応です。しかも投資家や機関から指摘されてたにも関わらず対応せず、投資家が資金を大量に引き上げてからようやく行った超後手後手の対応です。過ちを何度も指摘されて、痛い目をみてようやく動き出すなんて、小学生以下の対応力です。あらゆる投資家、機関から呆れの声が消えることはしばらくありませんでした。

11月6日に出された救済案

しかもこの対応もずさんなものでした。この救済案で取り消しを受けられるのは10月30日にロスカットされた人のみになっています。実際には次の週の11月2日にも異常レートが記録され、ロスカットされた人の大半は11月2日の異常レートで損失を出したのです。それを救済することが全く書かれておらず対応もしないということで、またしてもずさんすぎる対応が明らかになりました。さらに言えば、10月30日~11月2日にもらえるスワップポイントも戻されておらず、穴だらけの対応であることが明確にわかります。バカ丸出しです。

この事件により明らかになったこと

この事件のさらに詳しい考察は、有志の方がこの事件のまとめサイトを作っており情報が更新されているのでそちらをご覧になったほうがいいかもしれません。まぁ大切な部分はほとんど記述しました。このまとめサイトから、被害者の方が集まって集団提訴を起こすことになっていますので、もし被害にあわれた方がいれば是非参加してください。さて、今回の呆れた事件で明らかになったこと・学んだことを記述してみます。

・ 所詮くりっく365はただの天下り先で運営者はまともに仕事すらできない
・ 公設というところにあぐらをかいて、傲慢な対応しかできない
・ 異常レートを正常と認めるほど知識がない
・ 取引所預託だから安全?とんでもない!危険だらけ
・ 自分たちのした事に気づくまで1週間もかかるバカだらけ
・ くりっく365のシステムはすさまじく脆弱なまま、異常レートの感知すらできない
・ くりっく365に世界の市場の常識は通じない陸の孤島
・ くりっく365は守るべき投資家のことを全く守らず、むしろ突き落としている
・ スプレッド300pipsというFX業界ワースト記録を更新した
・ 今回の事件及びその対応で、完全に信用は地に堕ちた

おおよそ上記のようなことが挙げられます。こんなことをしながらくりっく365が運営できていけるのも、税金を湯水のように使った公設取引所だからですね。店頭FX業者がこんなことをしたら誰も利用せずに絶対につぶれています。そもそもくりっく365のような公設取引所は本当は存在自体がおかしなものです。海外には公設取引所なんて存在せず、同じ取引で税率が違うこともおかしいことだという認識が通常です。市場にお上が参入すること自体がおかしなことなのです。くりっく365はつぶれるべきといってもいいでしょう。

もし、実際にこのZARJPY暴落で損害を被った方がいたら、すみやかに下記のところに相談をしてください。特に被害弁護団の方には絶対に連絡をとりましょう。この事件で損害を出した方が集まって集団提訴を行っています。是非参加してお金を取り戻しましょう。世界の常識から外れた今回の事件では、おそらく資金を取り戻すことはできるはずです。泣き寝入りしたら奴らの思う壺です。諦めないでください!またまとめサイトには被害者の方が情報交換できるフォームがあるので、絶対利用しましょう。

国民生活センター
http://www.kokusen.go.jp/
金融サービス利用者相談室
http://www.fsa.go.jp/receipt/soudansitu/index.html
法テラス
http://www.houterasu.or.jp/
あおい法律事務所
http://www.aoi-law.com/syudan.html
くりっく365南アフリカランド異常レート事件の被害弁護団ホームページ
http://www.click365-higaibengodan.com

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