金持ちの子は頭がよく貧乏の子はバカである証拠データ

親の経済力と学業成績の関係データ

今の日本社会では教育格差が学歴格差を生み、学歴格差が所得格差を生み、所得格差が教育格差を生む、格差が世代を超えて継承される負のスパイラルが延々と続いています。特に教育格差による学力格差・学歴格差はかなりの影響を及ぼしています。ですが、金持ちの子は頭がよく貧乏の子はバカであるというのは、周りを見る限りはそう感じないと思う人もいるでしょう。

この認識しずらい親の経済力と子供の学業成績の関係を調べた人がいます。御茶ノ水女子大学教育学部の耳塚教授です。教授は小学校6年生約1,200人とその保護者を対象に、親の経済力と子供の学業成績の関係を調べました。統計的にも1,200人というのは充分証明に値する数値なので、この研究結果はかなりの信憑性をもっています。

リンク : 御茶ノ水女子大学耳塚教授の研究結果

親の年収と算数のテストの点数

御茶ノ水女子大学教育学部の耳塚教授による研究結果:親の年収とその子供の算数のテスト結果を表したもの

上の図は御茶ノ水女子大学教育学部の耳塚教授が行った親の年収とその子供の算数のテスト結果の関係を表したものです。算数というのは理科や社会のような記憶ものではないので当てずっぽうでの正答率が低い教科です。そのため物事を論理的に考える思考力を必要とするので学力を調べるのに最適な教科です。よって教科の好き嫌いで、結果が変わるようなことは少ないでしょう。

一目でわかるように親の年収が上がれば上がるほど、子供のテスト結果はよいものへ比例していきます。親の経済力と子供の算数力は比例するということが証明されました。年収500万円以下の家庭と年収1000万円以上の家庭では平均点にして、実に20点以上もの大差がついてしまっていることになります。皆さんも学校でテストを受けたことがあるでしょうから、この平均点が20点以上差がつくということがとてつもない差になっていることはお分かりいただけるでしょう。

親の年収と子供の勉強時間

貧乏な家庭は勉強せず、金持ちの家庭は勉強している

金持ちの家庭では教育に熱心で、貧乏な家庭では教育に対して放任であるというイメージがあります。これもただのイメージが先行した思い込みではありません。このイメージが正しいことを御茶ノ水女子大学教育学部の耳塚教授が親の年収とその子供の勉強時間との関係で調べてくれています。


上の図のは親の年収とその子供の勉強時間との関係をグラフで表示したものです。ご覧のように年収500万未満の家庭では勉強時間が30分未満が3分の2を占めていて教育に熱心ではありません。逆に年収1000万以上の金持ち家庭では勉強時間が長く教育に熱心であることがわかります。勉強時間が長ければ必ず成績がよくなるものでもありませんが、金持ちの家庭ほど教育熱心であることは疑いの余地はありません。

親の経済力・教育への意識は確実にこどもに影響している

上記の御茶ノ水女子大学教育学部の耳塚教授の研究結果により、金持ちの子は頭がよく貧乏の子はバカである、金持ちの家庭ほど教育熱心であるということが証明されています。ただのイメージのように思われがちですが、金持ちの家庭の子ほど頭がよいというのは疑いようのない事実なのです。教育に対して熱心であり、お金をかけることで、子供の成績は確実に上昇するので、親の所得格差が子供の学力格差に直結していることになります。

そして所得別による親の教育の考え方も大きく違っています。

低所得層の親たちは経済力の問題もさることながら、最初から教育に対して熱心ではなく放任的なのです。子供の将来を左右する教育に対する意識が弱く、また教育への対策がわかっていないことから、低学力が子供にも継承されてしまうのです。このように親の経済力とともに教育への熱意が、子供の生活態度や学力に大きな影響をあたえ、結果としてその子供の将来をも左右していると言えるでしょう。

まさに親の経済力(姿勢)が子供の学力、ひいては将来の格差にも継承される最悪のスパイラルが止まりません。

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