ロボット(AI)による投資一任サービス。マネックス・セゾン・バンガードの 「MSV LIFE」

投資一任のラップ口座が富裕層向けから一般向けに

投資信託は直接の運用についてはプロがやってくれる(運用を託す)もので楽に思えますが、本当に大切な 「自分にとってはどの投資が必要で、どれくらいの額を、どれくらいの期間、どこへ投資するか、いつ切り上げるか」 という運用の軸は自分で決定しなければなりません。20代の若い人と退職した60代の人では、投資額も投資対象も投資期間も全然違います。そう、人の数だけ投資の方法があるため決まった方法というのは定まっていないのです。そのため初心者や投資になかなか時間を取れない人にとってはその裁量が一番の悩みの種にもなります。

しかしそんな投資に対するコンサルティングや投資をすべて一任するサービスが証券会社には用意されています。それはラップサービスといい、SMA(セパレートリー・マネージド・アカウント)などとも呼ばれます。一つの口座で様々な資産運用サービスが利用可能な口座であり、富裕層向けのサービスとなります。投資額の大きな富裕層に対しては担当がそれぞれついて、各々の投資額も投資対象も投資期間について相談し、最適な方法をアドバイス、もしくは代わりに運用してくれる、すべておまかせサービスです。しかしこのラップサービスは昔からありましたが、基本的に富裕層のみをターゲットにしていたため運用資産が数千万~数億必要という高いハードルがあり、普通の投資家にとっては縁のないサービスでした。

MSV LIFE

しかし最近はこのラップサービスの敷居が下がり、投資金額も数万円から、手数料も大幅に安くなって使いやすい物が出てきました。それはネット証券がAI:人工知能を導入し、各々の投資環境にAIが解を与えられるようになったため、人を必要とせずにAIによって多くの人にサービスを提供できるようになってきたからです。一時期の野村證券、大和証券が数千万、数億の資金を持っている人向けにしか提供していなかったラップサービスから大分変わり、今は多くの証券会社がラップサービスを提供するようになっています。

各ネット証券のラップサービスの比較
証券会社 サービス名 信託報酬
アドバイスのみ
野村證券 野村のゴールベース 個別
カブドットコム証券 FUND ME 個別
三菱UFJ国際投信 PORTSTAR 個別
みずほ銀行 SMART FOLIO 個別
SBI証券 SBIファンドロボ 個別
東海東京証券 カライス 個別
松井証券 投信工房 個別
投資一任運用型
楽天証券 楽ラップ 0.65%
マネックス・セゾン・バンガード MSV LIFE 0.80%
エイト証券 クロエ 0.88%
ウェルスナビ WealthNavi 1.00%
お金のデザイン THEO 1.00%
大和証券 ダイワファンドラップ オンライン 1.08%

マネックス・セゾン・バンガードの 「MSV LIFE」

その中でもラップサービスに力をいれているのがマネックスグループのマネックス・セゾン・バンガードが提供するMSV LIFEです。このMSV LIFEはロボ・アドバイザー(AI)を活用した新しい資産運用を提供するサービスであり、コンピュータの人工知能でもあるロボ・アドバイザー(AI)が投資家の資産状況や年齢、運用希望などを入力することで適切な運用方針を計算、実行してくれる運用一任型サービスになっています。

「MSV LIFE」 の特徴
1. 投資家一人ひとりに合ったプランニングができる
2. 少額投資が可能。1万円からの投資ができ、実質コストは1%未満に抑えられる
3. バンガードグループの知見やノウハウを利用し、幅広いニーズに応える投資ができる。
4. 日本の様々な金融機関と連携してサービスが提供される。


このMSV LIFEはマネックス証券が直接提供するものではなく、グループの一企業であるマネックス・セゾン・バンガード投資顧問が直接提供するものになっています。マネックス・セゾン・バンガード投資顧問は、マネックス証券、クレディセゾン、バンガードグループが共同出資して設立した資産運用会社です。バンガードというと1つで世界30カ国以上の株式と10カ国以上の債券に分散投資できる「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」を提供するセゾン投信が思いつきます。

低コストで有名なバンガードグループが出資していることもあって、MSV LIFEで運用するものは低コストのインデックス投資信託が多く、その平均的な信託報酬は0%台後半と非常にコストパフォーマンスに優れています。従来のラップ口座というのはコンサル料という名目もあって手数料が高目に設定されていたために運用におけるコストが非常に重かったのですが、その悩みを解決してくれるほどの低コストです。特に運用が長くなればなるほど毎年かかる信託報酬のコスト負担は年々積み重なっていくため、長期運用に低コストは必須ともいっていいでしょう。

 

「MSV LIFE」 で無料でシュミレーションができる!

MSV LIFE は実際にお金を預けて運用を任せるサービスですが、その運用方針などはAIによるコンピュータが投資家のニーズを汲み取ってシュミレーションをしてくれます。特にこのシュミレーションは無料で利用することができるので、是非、一度はやってみるといいでしょう。聞くとやるのでは全然違いますので。

MSV LIFE は投資家を大きく3つのパターンにわけてシュミレーションを行ってくれます。その3つとは「ためる」「たのしむ」「そなえる」のタイプになります。「ためる」は言葉そのままに資金を増やして行く運用方針であり、主に若い世代が将来のためのマイホーム資金や教育資金、老後の資金を作るための運用方針です。「たのしむ」は逆に退職したような高齢者世代が、どれだけ今の資金を減らさずに運用していけるかの運用方針になり、退職した人たちが今の資金を取り崩しながら生活する中で、運用もしてその資金を減らすペースをゆるやかにする方針になります。「そなえる」はこの両方をあわせたものになり、主に40、50代くらいの方が老後の資金を備えておき、かつ今の生活で貯まった資金を効率的に取り崩したいと考える方向けの方針になります。

例えば40代の方での「そなえる」タイプでシュミレーションをしてみます。例えば自己資金500万円で、月々3万円の積立しつつ運用を行い、退職金で1000万円の上乗せを行い、その後5.5万円ずつ毎月取り崩していく方針です。この他にも細かい増額設定や、リスクの高い投資をするかどうか、臨時収入を計算に入れるかの項目がありますが、一旦それらはいれずにシュミレーションをしてみます。

すると次のようなグラフが出力されました。ここまで無料で口座開設をしなくても利用することができます。今回のシュミレーションではリスクを取る投資を少し組み入れたものになっています。グラフを見ると自己資金と積立資金で500万のスタートから60歳になる頃には1000万円以上になり、期待を上回る運用結果では2,000万円以上の結果になるかもしれないことがわかります。そこから退職金を加えて取り崩しのシュミレーションをしていくと、スタートから40年後の80歳時には悪くても1000万円近くが残り、期待以上の運用が続けばほとんど資金を減らすことがない結果になるかもしれないことがわかりました。

ちなみに今回のシュミレーションではリスクレベルがそこそこの相応のリターンが見込める運用をしています。その具体的な投資先も明示されていて、今回は大半が海外債権で株式も2割ほど組み込まれています。地域は大半が北米のおそらくアメリカの銘柄中心に選ばれて投資された結果になります。この辺はバンガードグループの長年のデータを参照して出せるものです。組み入れ銘柄も明示されており、バンガードの債券ファンドやETFが多数を占めることがわかります。また日本のTOPIX連動のETFも組み込まれています。バンガードグループのファンドやETFは基本的に指数連動型の低コストファンドのため、非常に経費は低く抑えられており、インデックス連動のため、指数から大きく乖離することもない安定した結果が計算できます。

「MSV LIFE」 の感想や注意点

今回は自己資金500万円でシュミレーションをしてみましたが、MSV LIFEは1万円からでも始められる特徴があります。ただ1万円ではできるとはいっても、金額が少額すぎるため劇的に増やすことができる可能性は低く、さらに取り崩しを考えてシュミレーションを行うと結果は厳しいものになることがわかります。この 「結果」 がやる前からわかるのもMSV LIFEの魅力です。したがって1万円からできると入っても、基本的にはそこそこの資金をためてからが本番と考えていいでしょう。

また 「MSV LIFE」 は始まって間もないためにいろいろと足りない部分も多いです。基本的にシュミレーション内容は上記の項目だけであり、多くの人が抱える住宅ローンや、今後大きな問題となる介護費用などの負債項目のシュミレーションが甘くなっています。またサービス対象は一般口座限定になっており、特定口座ではないため自分での確定申告が必要になります。まぁこれはいずれ確実に対応するはずですので解決は時間の問題ではあります。

また 「MSV LIFE」 は投資一任をすることになるため、基本的に銘柄を自分でいじることはできません。投資方針として、もう日本の成長には期待できないから日本を投資対象から外したいとか、円資産を極力持ちたくない、新興国投資を多めにしたい、ヨーロッパだけに投資したいなどの融通は効きません。1つ1つを全て自分でいじる必要はなくとも、リスク許容度に合わせた投資先を何パターンが示してそこから選べたほうが1人1人対応というイメージに合うとは思えます。また長期運用ですので非課税口座であるNISAには是非とも対応して欲しいものですね。長期では税金の割合は一番大きくなるため、非課税枠は一番最優先で利用しなければならないところです。今の状況では、ぶっちゃけシュミレーションだけして割合や銘柄をしぼってから自分でNISAや確定拠出年金でやったほうが最終的な結果は良くなるはずですからね。まぁ投資一任の一番の利点は、自分でやらなくてもいいことですから。それができないからこその、こういった一任サービスに任せていたほうが最終的には安定するのも確かです。

いろいろと荒削りなところもまだまだ多い印象ですが、自動学習型のAIや今までのバンガードグループやマネックス証券のデータをフィードバックすることでどんどん良くなっていく期待は大きいです。

また最大の懸念として預け先のマネックス・セゾン・バンガード投資顧問株式会社が破綻した場合にどうなるかがあります。投資関係の詐欺が一向に減らない現代、金融庁の規制はことごとく的外れのものばかりのため、自分で自分の身は守らなければいけません。マネックス・セゾン・バンガード投資顧問株式会社はネット証券大手のマネックスグループのため、会社グループの母体としての信用度はかなり高いですが、どんな会社でも破綻リスクは残ります。ですが万一破綻した場合でもマネックス証券の投資する有価証券はきちんと分別管理されているため、会社破綻時に債権として差し押さえされることはありません。またマネックス・セゾン・バンガード投資顧問株式会社は関東財務局長 (金商) 第2882号に登録されている正規の取引業者でもあります。

【改善期待】
・ シュミレーションに負債項目の追加
・ さらなる運用コストの削減
・ 銘柄のある程度の選択肢
・ 投資対象からの除外項目の設定
・ 特定口座の利用
・ 非課税口座の導入

MSV LIFE

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マネックス・セゾン・バンガードの 「MSV LIFE」
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